スポンサーリンク

Brough HA, et al. Atopic dermatitis increases the effect of exposure to peanut antigen in dust on peanut sensitization and likely peanut allergy. J Allergy Clin Immunol 2015; 135:164-70.

経皮感作を示した検討として、重要な報告。

■ 経皮感作と経口免疫寛容を軸とした、「二重抗原曝露仮説」はすでに教科書的な事実となってきています。

■ このLack先生のグループは今回ご紹介した報告の前の2003年に、疫学研究で「ピーナッツオイルを使用していた乳児が、ピーナッツアレルギーになりやすい」という報告をされています。

Factors Associated with the Development of Peanut Allergy in Childhood

■ その経皮感作を証明した報告として、きわめて重要な報告です。

 

※ 2018/3/10 オープンアクセスになったため、図などを挿入し、フォーマットを調整しました。

 

P: 出生コホート研究であるConsortiumof Food Allergy Research (CoFAR)に参加した、鶏卵and/or乳アレルギーの病歴と中等症/重症のアトピー性皮膚炎がある生後4ヶ月の乳児512例
E: アトピー性皮膚炎の病歴と重症度/ハウスダスト中のピーナッツタンパク量
C: -
O: 生後12ヶ月時のピーナッツアレルギー(PA)を予測する因子

 

 

結果

■ 512人中359人 (70.1%)で検討に足るハウスダストが採取された。

■ 皮膚プリックテスト(SPT) が3mm以上もしくは特異的IgE抗体価 0.35kUA/mL以上でも、ピーナッツ摂取歴がない例は除外された。

■ 209人中89人(42.6%)が特異的IgE抗体価 5 kUA/mL以上であり、ピーナッツアレルギー(PA)として取り扱った。

ピーナッツアレルギーのリスクに対する調整オッズ比(aOR)は、ハウスダスト中ピーナッツ蛋白量4log2 (μg/g)増えるごとに、aOR 2.10 (95%CI 1.20-3.67; p<0.01)、卵白SPT径 1.25 (1.15-1.36; p<0.001)、乳SPT径 1.14(1.06-1.22; p<0.01)、非白人 2.59(1.21-5.28)であり、アトピー性皮膚炎の重症度が高いほどより有意だった

 

論文から引用。ハウスダスト中のピーナッツ蛋白量が多いほど、生後12ヶ月での感作、ピーナッツアレルギーのリスクが高くなり、それは、アトピー性皮膚炎の重症度が高いほどさらに加速する。

 

経皮感作を示した報告といえるでしょう。

ハウスダスト中に含まれるピーナッツ蛋白質が多いほど、アトピー性皮膚炎の重症度が高いほど、その家庭にすむ乳児のピーナッツアレルギーリスクは高くなるとまとめられます。

■ 2008年に二重抗原曝露仮説がLack先生から報告されてから7年が経過しました。多くの論文でその証明が進行中です。Lack先生はこの論文のLast authorでもあります。

■ 今後は、経皮感作のコホート試験は環境中の抗原量測定がデフォルトになってくる可能性が高いでしょう。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事