http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27117874
今回は喘息を。
Abstractのみしか読めなかったのですが、普段の診療に役立ちそうです。
P: 気管支喘息発作で受診した245例(重複例ありのため同一人物を除くと226例)
*Abstractのためか年齢・性別は不明
E: デキサメタゾン(Dexamethasone;DEXA)(0.3mg/kg)×単回投与
C: プレドニゾロン(Prednisolone;PSL) (1 mg/kg/日)×3日間
O: 4日目のPRAMスコア(0~12点)
結果
DEXAとPSL群で4日目のPRAMスコアに有意差なし(0.91vs0.91 絶対数の差0.005; [95%信頼区間 -0.35~0.34])。
PSL群は14例の患者が少なくとも1回嘔吐したがDEXA群は一例も嘔吐なし。
DEXA群の16例(13.1%)、PSL群の5例(4.2%)は、その後14日以内に1回の全身性ステロイド投与があった。
入院、14日以内の予定外受診には有意差なし。
コメント
Abstractしか入手できなかったので細かい点が分からないが、実臨床に役に立ちそうだったので読んでみた論文。
1回のみのDEXAが3日間のPSLに非劣勢であるということになるが、1回のDEXAが0.3mg/kgなので3ml/kg/回になる。つまり、20kgの児だと60ml、、、薬局から電話がありそうな量ですね。
外来処方だとPSLは散剤で処方するか、錠剤を粉砕処方とするしかなくて、しかも苦いので結構吐いてしまうのはよく経験されます。私は結局DEXAを処方することが多いです。
PRAMスコアはhttp://www.ucalgary.ca/icancontrolasthma/files/icancontrolasthma/emergentpathway.pdf をどうぞ。