水道水中のトリハロメタンはダニ感作を促進するかもしれない

2017年5月23日

Min JY, et al., Association of trihalomethanes in tap water with house dust mite allergen sensitization in US adolescents. J Allergy Clin Immunol 2016.(in press)

 


前回までは希釈塩素浴のお話。
今度は、トリハロメタンのお話。塩素からトリハロメタンができてきますが、「塩素がだめ」という意味ではないですから、念のため。


P: 2005~2006年の全国健康栄養検査調査(NHANES)から12-19歳の2288名のうち、アレルゲン特異的IgE抗体価と水道水中トリハロメタンを測定した853名
E: 水道水中のトリハロメタン化合物含入量上位1/4
C:-
O: HDM (コナヒョウヒダニ/ヤケヒョウヒダニ)感作に影響するか

結果


水道水は、浴槽または外の蛇口から参加者(46-76時間以内に検体を提出できなかった場合は訓練された検査者)によって採取された。
4種類のトリハロメタン化合物(クロロホルム、ブロモ・ジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルム)が測定された。
0.35kUA/L以上と感作と定義し、247名(29.0%)がいずれかのダニに感作していた。
ダニ感作率は、ブロモ・ジクロロメタン量上位1/4はオッズ比3.0(95%信頼区間、1.5-6.1)、ジブロモクロロメタン量上位1/4でオッズ比2.5(95%信頼区間、1.2-5.2)と有意に高かった。
また、総トリハロメタン総量もコナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニの感作率高値と関係した(オッズ比 3.7; 95%信頼区間、1.4-9.6;オッズ比 3.4; 95%信頼区間、1.3-9.0)。

コメント


トリハロメタンは消毒のための塩素の副産物。
Letterだが、前回までの希釈塩素浴とも関連があると思い、興味深い内容だったので読んでみた。
なぜトリハロメタンが感作に影響するのかは不明だが、論文中で細胞間結合を低下させる可能性が指摘されている。