卵の早期開始は予防に効果がある可能性があるが、危険性も伴う(STARスタディ)

Palmer DJ, et al. Early regular egg exposure in infants with eczema: A randomized controlled trial. J Allergy Clin Immunol 2013; 132:387-92 e1. 

 


LEAPスタディやEATスタディが発表され、早期の食物摂取に注目が集まっています。これらは素晴らしい結果でもあり、今後さらに発展が期待できます。


しかし、今回は、安易に早期介入することは危険も伴うという報告です。


P: オーストラリア(アデレード・パース)の生後4か月の中等度のEczema(≒アトピー性皮膚炎; SCORAD≧15)のある乳児86例
E: 生鶏卵粉末スプーン1杯/回(=鶏卵1/6個,鶏卵蛋白0.9g相当) 生後8か月まで 49例
C: プラセボ(米粉末)スプーン1杯(=米蛋白0.25g相当) 37例
O: 生後12か月での鶏卵アレルギー率
生後8か月で固ゆで卵白1/6個負荷確認後、12か月まで卵料理継続、生後12か月で生鶏卵半個で負荷

 

結果


■ 鶏卵摂取群の31%(15/49例)はアレルギー反応が出現。

■ 15例中10例は初回摂取で反応あり、1例はアナフィラキシー。対照群も3名がアレルギー反応をきたした。

■ 226名のリクルート予定であったが、研究は中断された。

生後12か月の鶏卵アレルギーは鶏卵摂取群で33%、対照群では51%(相対危険度0.65[95%CI 0.38-1.11];p=0.11)だった。

鶏卵特異的IgG4は生後8、12か月で摂取群が有意に高かった(p<0.001)

 

コメント

■ ピーナッツ早期摂取によるピーナッツアレルギー予防研究(LEAPスタディ)に先行した鶏卵早期摂取研究になります。

■ 鶏卵のほうが本邦ではピーナッツより重要な食物と思われます。結果は有意差は検出されていませんが、研究が中断されたためと考えられます。

■ 総論としては、EATスタディの結果も合わせて考慮すれば早期に蛋白質を摂取させたほうが食物アレルギーには保護的には働くといえるでしょう。

■ ただし、ハイリスク群に摂取させることにリスクがあることも確かで、各論としては「どれくらいから始めるか」が今後の課題と言えるでしょう。具体的な方針決定は必ずしも簡単ではないと感じています。

スポンサーリンク