乳経口免疫療法が失敗した群では、baked milkでも経口免疫療法の成功率が低い

2017年11月23日

Goldberg MR, et al. Efficacy of baked milk oral immunotherapy in baked milk-reactive allergic patients. J Allergy Clin Immunol 2015; 136:1601-6.

牛乳に対する免疫療法は簡単ではない。

■ 乳に対する経口免疫療法(OIT)は決して簡単ではなく、本邦でも卵や小麦に比較して、難渋することが多いと考えられています。

 

P: 乳経口免疫療法に失敗した4歳以上の15例
E: 180℃30分間加熱した乳蛋白を毎月50%増量し1.3gの乳蛋白まで負荷
C: –
O: 乳蛋白1.3g/日に達した率

 

結果

■ プライマリエンドカムである1.3g/日の乳蛋白に達したのは14例中3例(21%)のみだった。

■ 増量できた3例は、ミルク特異的IgE抗体価が低下した。

■ 治療開始時のミルクCD203c発現は経口免疫療法(OIT)が成功した群と失敗した群で有意差があった(-11% vs 4.4%,p=0.002)。

 

 

コメント

■ 同グループの乳OITは61.5%(160/260例)が目標の乳蛋白量に達していますが、その達しなかった例からリクルートした研究。

■ つまり重篤な患児といえます。それらの例を対象にすると、baked milk、つまり十分に加熱したミルク(この場合、ホットミルク程度の加熱ではありません)でも成功率は極めて低値であることが理解でき、乳OITの成功率が低いことが実感されます。

■ なお、この研究のもとになった先行研究でもアドレナリン投与が15.7%の患児で施行されており、やはり乳OITは難しい印象がぬぐえません。

■ 現状では、OITで目標が達成できなかった場合の次の手は、なかなかいいものがありませんが、オマリズマブによる副作用軽減が一つの方法として最近示されています。

 

※ 2017/11/2更新。経口免疫療法に関して、この後、詳細なレビューを4回にわたって解説しました。

 

 

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