母乳栄養は川崎病を予防するかもしれない

2017年5月31日

Yorifuji T, et al., Breastfeeding and Risk of Kawasaki Disease: A Nationwide Longitudinal Survey in Japan. Pediatrics 2016; 137.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27244853

 


最近、Lancetで母乳栄養の特集がありました(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27301820)。とても興味深い論文・レビューがありました。是非ご一読を。

さて、これはPediatricsの最近の報告ですが、母乳が川崎病予防に役に立つかもしれないという報告です。


 

P: 2010年からの全国的な人口に基づいた縦断調査における37630名のうち川崎病症例232例 

E: 生後6~7ヵ月における完全もしくは部分母乳栄養

C: 初乳なし+完全人工栄養

O: 生後6~30ヵ月における川崎病発症に影響するか

 

結果

川崎病で入院するリスクは、完全母乳栄養でオッズ比(OR) 0.26(95%信頼区間[CI] 0.12-0.55)、部分母乳栄養 0.27(95%CI 0.13-0.55)だった。

また、統計的には有意ではなかったが、人工栄養群においても初乳はリスク減少に保護作用が観察された(OR 0.39(95%CI 0.14-1.09)。

 

コメント

母乳が川崎病発症のリスクを下げる機序として、2点あげられています。

一つ目に、分泌型IgA、オリゴ糖、ラクトフェリン、ヌクレオチド抗菌因子により、乳児の異常な免疫反応を誘発する感染症の防止になるのを防止すること。 二つ目が、母乳栄養が免疫システムの成熟をサポートする可能性があることです。

初乳だけでも川崎病の発症予防に役に立つかもしれないというのは興味深いですね。