スポンサーリンク

ピーナッツ早期摂取によるピーナッツアレルギー予防は、1歳以降では遅いか?

■ 生後4か月から10か月にピーナッツを開始することで5歳時のピーナッツアレルギーを予防しうるというLEAP試験は、食物アレルギー予防に大きなインパクトを与えました。

■ とはいえ、本邦で「生後4-10か月にピーナッツを始めましょう」とお話ししたとしても、容易に受け入れられる月齢ではないでしょう。では、3歳までに開始を考えるとどうでしょうか。

 

PECO

P: ピーナッツアレルギーが疑われた9-36か月の児37名

E:  E1 ピーナッツ維持量300mgで経口免疫療法を受ける児
  E2: ピーナッツ維持量3000mgで経口免疫療法を受ける児

C: マッチされた標準的ケアコントロール群154人

O: 4週間中断した後のピーナッツ5g負荷試験(4-SU)をクリアするか

 

Vickery BP, et al. Early oral immunotherapy in peanut-allergic preschool children is safe and highly effective. J Allergy Clin Immunol 2016 [Epub ahead of print].

結果

■ ピーナッツアレルギーは、ピーナッツを含む食物を摂取後のアレルギー反応歴が6か月以内にあり、ピーナッツ特異的IgE抗体価が≧0.35kUA/Lもしくは皮膚検査3mm以上もしくは、ピーナッツ摂取歴がなくピーナッツ特異的IgE抗体価5kUA/L以上と定義した。

■ 5例が脱落し、3例は治療関連のアトピー性皮膚炎、2例がプロトコール非順守であり、5例中4例が3000mg群だった。

■ ITT解析の結果は、中央値29ヵ月で37例中29例(78%)が4-SUに達した(300mg群:17/20例[85%]、3000mg群:12/17例[71%];P = .43)

管理人注
SUとは、Sustained unresponsiveness(持続的な不応答性)という意味で、免疫療法後に、短期間の中断をしても寛容(食べられる)が維持できるようになった状態です。

■ Per Protcol 解析の結果では、29/31例(91%)が4-SUを達成した。

■ ピーナッツ特異的IgE抗体価の経過に関し、試験開始時、ピーナッツ特異的IgE抗体価中央値14.4kUA/L(IQR 3.3-51kUA/L)、マッチされたコントロール群では21.9kUA/L(6.9-73kUA/L)だった(P = .12)。

経口免疫療法(OIT)群ではピーナッツ特異的IgE抗体価の中央値は1.6kUA/L(0.5-4.9kUA/L)まで減少し、コントロール群では57.4kUA/L(9-101kUA/L)に有意に増加した。

OIT群でのピーナッツ特異的IgE抗体価は、標準的ケア対照群より19倍減少する可能性があると推定された(相対危険度 19.42; 95%CI、8.7-43.7; P < .001)

 

3歳未満にピーナッツを少量でも開始すると、ピーナッツの感作の進行を抑制できるかもしれない。

生後3歳未満でピーナッツを少量でも開始するとピーナッツアレルギー予防になり、感作の進行を19倍も抑制するという結果とまとめられます。

■ ただし、試験デザインはランダム化比較試験ですが、ランダム化しているのはピーナッツ負荷量であり、対照はマッチドコントロールであることに注意を要します。

■ しかし、乳児期に開始したLEAP試験に比較して、もう少し後から開始しても一定の効果が上がることは重要な知見です。また、感作の進行も抑制しており、本邦でも活用できる報告なのではないでしょうか。

 

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事