突発性発疹はいつ罹患し、どのような臨床経過をとっているか?

Zerr DM, et al. A population-based study of primary human herpesvirus 6 infection. New England Journal of Medicine 2005; 352(8): 768-76.

突発性発疹は、いつごろ体に入ってきていて、どんな臨床症状をとっているか?

■ 今回は、NEJMのすこし古めの論文をご紹介します。

■ 普段、「私の子どもは、いまだに突発性発疹になったことがありませんが、もうかからないのですか?」という質問を受けることがあります。

■ 罹患しても発疹が出ない場合や、不顕性感染があると答えていたのですが、その質問に答える明確な根拠に関して、昔調べたときに出てきた論文です。

 

出生から生後2歳までの277人に関し、ヒトヘルペスウイルス6型のDNAが唾液から検出されるか毎週検査し、臨床症状との関連を検討した。

背景

■ 血清学的な検討において、ヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)は、2歳までに90%は感染することが示されている。

■ しかし、HHV-6感染、ウイルス学的経過、臨床症状についてはほとんど知られていない。

 

方法

■ 我々は、HHV-6獲得パターンを定義するために、出生から生後2歳までの277人前向きコホート研究を実施した。

■ 児の唾液は、ポリメラーゼ連鎖反応を用いてHHV-6 DNAについて毎週検査した。

■ 両親は児の病気における徴候と症状の日誌を記録した。

 

結果

HHV-6初感染が130人で発症し、累積感染率は生後12ヶ月で40%、生後24ヶ月で77%だった。

論文から引用。累積感染率。

■ 感染のピークは生後9〜21か月だった。

■ HHV-6感染は、女児(調整ハザード比 1.7; 95%信頼区間、1.2〜2.4)、年長のきょうだい(調整ハザード比 2.1; 95%信頼区間、1.4〜2.9)と関連していた。

明確なHHV-6感染時期が判明した81人うち、93%が症状を有しており、38%は医師に診察された。

論文から引用。なんらかの症状を認めたのは93%。ただし、Rash(発疹)やRoseola(バラ疹)を呈したのは一部。

■ いずれもけいれん発作はなかった。

■ 他の病気の児と比較して、HHV-6初感染者は、発熱(P = 0.003)、不快感(P = 0.02)、下痢(P = 0.03)、発疹(P = 0.003)、ばら疹(P = 0.002)、医師を受診する可能性がより高かった(P = 0.003)。

 

結論

乳幼児期におけるHHV-6感染は通常は症状があり、しばしば医学的評価に結び付く

■ ばら疹が起こるのは少数で、熱性けいれんはHHV-6の初感染に関連するのは稀である。

■ 年長のきょうだいは、HHV-6伝播の元になるようである。

 

結局、何がわかった?

 ✅乳幼児期におけるヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)感染は、12ヶ月で40%、生後24ヶ月で77%が獲得し、93%が有症状ある。

 ✅ただし、発疹やバラ疹は一部にしか出現しない。

 

 

突発疹に関して、患者さんに説明するのに有用な報告でしょう。

■ 10年以上前にこの論文を見つけてから、いまだに使っていますので、有用な報告と思います。

 

 

今日のまとめ!

 ✅突発疹の原因ウイルスであるヒトヘルペスウイルス6型には、2歳までに77%が獲得し、ほとんどが有症状だが、発疹・ばら疹をきたすのは一部である。

 

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