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妊娠中のインフルエンザワクチンは安全で推奨される。では、その接種は赤ちゃんにも効果があるでしょうか?

■ インフルエンザシーズンは終わりましたが、妊娠中のインフルエンザワクチンは安全であることが米国産婦人科学会から報告されています。

ACOG Committee Opinion No. 732: Influenza Vaccination During Pregnancy

■ さらに最近、妊娠中のインフルエンザワクチンが、予防接種による防御が難しい生後6ヶ月未満の乳児に有効であることが報告されました。その結果をご紹介いたします。

 

 

Ohfuji S, et al. Protective Effect of Maternal Influenza Vaccination on Influenza in Their Infants: A Prospective Cohort Study. J Infect Dis 2018; 217(6): 878-86.

3441人の乳児に対し、母のインフルエンザワクチンが乳児のインフルエンザ発症予防に働いているかを検討した。

背景

■ 生後6ヶ月以下の乳児は、重篤なインフルエンザ関連合併症のリスクが高いにもかかわらず、インフルエンザワクチンを接種するには低年齢すぎる。

 

方法

■ 母親のインフルエンザワクチン接種が幼児のインフルエンザを予防する効果を調べるために、2013/14年のインフルエンザシーズン前に参加した施設で出生した3441人の乳児における前向きコホート試験を実施した。

■ 研究参加時に、母親は2013/14年シーズンのインフルエンザワクチン接種歴に関するアンケートを完了した。

■ 2013/14年シーズン終了後に追跡調査を行い、乳児のインフルエンザの診断と入院に関する情報を集めた。

 

結果

■ 2013/14年のインフルエンザシーズン中に、71人の乳児(2%)がインフルエンザと診断され、13人(0.4%)はインフルエンザのために入院した。

母のインフルエンザワクチン接種(特に出生前ワクチン接種)は、乳児のインフルエンザ発症リスクを低下させた

出生前のワクチン接種のワクチン有効性は61%(95%信頼区間 16-81%)だったが、出産後の母のワクチン接種の有効性は53%(-28-83%)だった。

論文から引用。母親のインフルエンザワクチン接種状況と乳児のインフルエンザ診断リスクとの関連。

■ 母親のインフルエンザワクチン接種が、児のインフルエンザ関連入院リスクの低下と関連していたが、ワクチンの有効性(73%)はインフルエンザによる入院になった乳児の数が限られているため、統計的な有意性まで達しなかった。

 

結論

■ 今回の検討結果から、妊婦と出産後の母親は、乳児を守るためにインフルエンザワクチン接種を受けなければならないことが示唆された。

 

結局、何がわかった?

 ✅インフルエンザシーズン前に母がインフルエンザワクチン接種すると、児のインフルエンザ発症リスクを有意に減らし、ワクチン有効性は61%(95%信頼区間 16-81%)だった。

 

 

出産後よりも、妊娠中のインフルエンザワクチンが、児のインフルエンザ発症リスクを減らすために有効なようだ。

■ 妊娠中のインフルエンザワクチンは、妊婦さんに安全であり、かつ児のリスクも減らすと言えましょう。

■ もちろん、出産後に家族でインフルエンザワクチンをするという「コクーン戦略」も有効という報告もあります。特に、祖父母の予防接種が乳児期のインフルエンザ罹患リスクを0.22倍に減少させるという報告もありますのでお忘れなく。

■ さらに、6ヶ月以降2歳未満の児に対するインフルエンザワクチンの有効性も、最近、大規模ランダム化比較試験で証明されています。

 

 

今日のまとめ!

 ✅妊娠中にインフルエンザワクチン接種をすると、児のインフルエンザ予防になるかもしれない。

 

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