ブリーチバス(希釈塩素浴)はアトピー性皮膚炎に有用か?:メタアナリシス

Chopra R, et al. Efficacy of bleach baths in reducing severity of atopic dermatitis: A systematic review and meta-analysis. Annals of allergy, asthma & immunology  2017; 119(5): 435-40.

ブリーチ浴はアトピー性皮膚炎に有効か?

■ ブリーチ浴(希釈塩素浴)は、米国皮膚科学会では推奨しているようです。

■ しかし、現状では私は積極的に推奨してはおらず、その理由に関して以前、3回シリーズでご紹介いたしました。

■ 最近、そのブリーチ浴に関するメタアナリシスが発表されましたのでご紹介いたします。

 

 

アトピー性皮膚炎に対するブリーチバスの有効性を評価した5研究のメタアナリシスを実施した。

背景

■ ブリーチバスは、アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis; AD)の重篤度を低下させる治療として提案されている。

■ しかしながら、ブリーチバスの有効性に関して相反する結果が見出されている。

 

目的

■ AD重症度改善に対するブリーチバス vs 水入浴の有効性を決定する。

 

方法

■ 我々は、ADに対するブリーチバスの有効性を評価したすべての研究のシステマティックレビューを実施した。

■ Cochrane、EMBASE、GREAT、LILACS、MEDLINE、Scopusを検索し、2人の著者が独立して研究選択とデータ抽出を行った。

 

結果

■ このレビューには5研究が含まれていた

■ 4研究では、少なくとも1時点においては、ブリーチバスで治療された患者のAD重症度が有意に低下することが報告されていた。

■ しかし、ブリーチバスと水入浴を比較した4研究のうち、ブリーチバスによるAD重症度の有意な低下を示したのは2研究のみであり、1研究は水入浴のほうがより大きな改善をし、1研究では有意差を認めなかった。

■ プール解析では、ブリーチバス vs 水入浴において、試験開始時と4週後のEczema Area and Severity Index(EASI)に有意差は観察されなかった。

論文より引用。ブリーチバス vs 水入浴において、試験開始時と4週後に有意差なし。

 

 

結論

■ ブリーチバスはADの重症度を低下させるのに有効であるが、水入浴のみより効果的とはいえないようである。

■ 今後は、より大規模で、より良く設計されたランダム化比較試験が必要である。

 

結局、何がわかった?

 ✅アトピー性皮膚炎に対しブリーチバス(希釈塩素浴)を検討した5研究のメタアナリシスにおいて、ブリーチバス vs 水入浴に、試験開始時と4週後のEczema Area and Severity Index(EASI)に有意差は観察されなかった。

 

 

現状ではブリーチバスの有効性が示されたとはいえないようだ。

■ ブリーチバスの有効性は、水による入浴と変わらないという結果ですが、まだ結論は早そうです。

■ 塩素は黄色ブドウ球菌のバイオフィルムを阻害する様ですし、より有効なサブグループを選択すれば、有効性を証明できるかもしれません。

 

今日のまとめ!

 ✅いまのところ、ブリーチ浴の有効性は証明できないようだ。

 

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