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プロアクティブ療法は、ステロイド外用薬の副作用の軽減と紅斑の再燃を抑えながら、皮下の炎症を減らしていく治療です。

■ プロアクティブ療法は、アトピー性皮膚炎の炎症に対し最初抗炎症薬(ステロイド外用薬が中心)を十分使用して寛解にもちこみ、間欠塗布で安定を目指すという治療方法です。ここでも述べましたが、プロアクティブ療法は、「ステロイド外用薬を使い続けることが目的ではなく、保湿薬中心の治療にランディングするための治療」です。

■ 成人では何本も報告があり、本邦から小規模ながら小児のランダム化比較試験もあります。

■ プロアクティブ療法に関する小児のランダム化比較試験はまだ少ないため、時々検索しているのですが、すこし規模が大きめの試験がありましたのでご紹介します。

 

Liu L, Ong G. A randomized, open-label study to evaluate an intermittent dosing regimen of fluticasone propionate 0.05% cream in combination with regular emollient skin care in reducing the risk of relapse in pediatric patients with stabilized atopic dermatitis. J Dermatolog Treat 2018; 29:501-9.

1~17歳のアトピー性皮膚炎患児123人のうち初期治療で寛解にはいった107人を保湿薬を併用したプロアクティブ療法群もしくは保湿薬のみ群にランダム化したうえで20週間介入し、再燃までの期間を比較した。

背景

アトピー性皮膚炎(Atopic dermatitis ; AD)は、維持療法が必要な慢性の再発性疾患である。

■ この研究では、小児ADにおける保湿剤と間欠的なフルチカゾンプロピオン酸(fluticasone propionate; FP)0.05%クリーム群 vs 保湿剤のみ群の有効性と安全性を検討した。

 

方法

■ 適格患者(1〜17歳)はFP 0.05%クリームを1日2回4週間(急性期)使用した後、FP 0.05%クリーム1日1回週2回に加え保湿剤(A群)または保湿剤のみ(B群)にランダム化し20週間維持した(維持期)。

論文より引用。介入スケジュール。

■ プライマリエンドポイントは、最初のAD再燃までの期間だった。

■ 安全性は全期間を通して評価された。

 

結果

■ この研究では、123人が急性期に登録され、107人が維持期に入った(A群:54群; B群; 53人)。

論文から引用。

A群のうち3人(5.6%)、B群の30人(56.6%)は維持期に再燃を経験した。

■ 再燃回数が少なかったため、最初の再発までの中央値はA群では計算できなかった。

B群では最初の再燃までの期間の中央値は142日(95%CI 50~150; p <.0001 vs A群)だった。

論文から引用。アトピー性皮膚炎の再燃率をみたカプランマイヤー曲線。

■ FPおよび保湿剤に対する忍容性は良好だった。

 

結論

■ 安定したADのある小児患者では、AD維持治療としてのFP 0.05%クリームと保湿剤は、保湿剤単独に比較して再発リスクとを有意に低下させた。

 

結局、何がわかった?

 ✅1~17歳のアトピー性皮膚炎でステロイド外用薬で寛解に持ち込めた小児107人に対し、フルチカゾンプロピオン酸(fluticasone propionate; FP)0.05%クリーム(本邦未発売)週2回+保湿剤によるプロアクティブ療法群(A群)は、保湿剤のみの群(B群)に比較して再燃までの期間は有意に延長し、A群は再燃が少なく中央値は推定できず、B群は中央値は142日(95%CI 50~150; p <.0001)であった。

 

 

小児に対するプロアクティブ療法のランダム化比較試験として、重要な報告でしょう。

■ 最近、プロアクティブ療法に関するランダム化比較試験が本邦から報告されていますが、小規模な研究でした。

■ 小児のプロアクティブ療法としては、まずまずの規模の検討と言えそうです。

 

 

今日のまとめ!

 ✅小児に対する保湿剤を併用したプロアクティブ療法は、再燃までの期間を有意に延長する。

 

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