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プロトピック外用薬とステロイド外用薬の治療効果をみたランダム化比較試験。小児アトピー性皮膚炎におけるランダム化比較試験は多くはありません。

■ 小児に汎用されるプロトピック外用薬(0.03%)は、IV群ステロイド外用薬と同じくらいの有効性と考えられています。

■ そのプロトピック外用薬(0.03%)とV群ステロイド外用薬の臨床的効果をみたランダム化比較試験。小児でのランダム化比較試験は貴重です。

 

Rahman MF, et al. Topical Tacrolimus versus Hydrocortisone on Atopic Dermatitis in Paediatric Patients: A Randomized Controlled Trial. Mymensingh medical journal : MMJ 2015; 24(3): 457-63.

2~10歳のアトピー性皮膚炎児60人を、プロトピック軟膏(0.03%)、Hydrocortisone acetate 軟膏(1%)による治療にランダム化し、3週間後の有効性を確認した。

背景

アトピー性皮膚炎(Atopic dermatitis; AD)は、幼児期における慢性の炎症性皮膚疾患である。

■ アトピー性皮膚炎はしばしば家族性の疾患であり、アトピー性皮膚炎に関連する複数の危険因子を伴う他のアトピー性疾患としばしば併存する。

■ この疾患は、農村部に比べて都市部でより頻繁が高い。

■ 栄養の変化や乳児期の母乳栄養の減少、呼吸器アレルギーは、アトピー性皮膚炎の寄与因子である。

 

方法

■ タクロリムス軟膏の有効性と安全性をステロイド外用薬による標準治療と比較するためにランダム化対照試験(Randomized Controlled Trial ; RCT)を実施した。

■ 2歳から10歳の間に少なくとも1年間Hanifin-Rajka基準に合致したアトピー性皮膚炎に罹患している60人の患者を、ランダム化により介入群および対照群に割り付けた。

■ 介入群は、タクロリムス外用薬(0.03%)を1日2回3週間投与し、対照群は同じ期間にHydrocortisone acetate 外用薬(1%)で治療した。

■ 両群ともに、2週間のウォッシュアウト期間をはさみ、6週間のフォローアップ期間だった。

■ Eczema Area and Severity lndex (EASI)を、試験開始時と治療後3週間で評価した。

■ 各受診時における身体領域4領域の湿疹のある皮膚面積とEASIスコアを測定することにより、アトピー性皮膚炎の6るの臨床徴候により有効性を評価した。

 

結果

■ 介入前の試験群のEASIスコアは平均11.29(SD 2.14)であり、対照群は11.05 (SD 2.46)だった。

■ その差は統計的に有意ではなかった(p> 0.05)。

■ 介入終了時、介入群のEASIスコアは平均4.86 (SD 1.01)、対照群は7.97 (SD 1.80)だった。

統計学的に介入前後の2群のEASIには、有意な差が観察された(p <0.001)

タクロリムスによる治療後、EASI低下の中央値は介入群では56.07であったが、Hydrocortisone acetate で介入した群のEASIの低下は中央値27.16だった。

■ その差は明らかに有意だった(p <0.001)。

 

結論

■ タクロリムス軟膏(0.03%)は、小児の皮膚炎患者に対する治療において、効果的で安全な非ステロイド性外用療法として作用することが証明された。

 

 

結局、何がわかった?

 ✅ 小児アトピー性皮膚炎に対し、プロトピック軟膏(0.03%)、Hydrocortisone acetate 軟膏(1%)にランダム化し3週間後の有効性を確認したところ、プロトピック軟膏(0.03%)群はEASI低下の中央値は介入群では56.07、Hydrocortisone acetate で介入した群のEASIの低下は中央値27.16であり有意差があった(p<0.001)。

 

プロトピック軟膏(0.03%)は、V群ステロイド外用薬より有効性が高い。

■ 先行研究どおりの結果ではあるものの、小児ではプロトピック軟膏(0.03%)を使用することが多く、参考になるでしょう。

■ とはいえ、V群ステロイド外用薬はあまり単剤ではなく、眼軟膏や他の薬剤に混合されているものが多い(例えばエキザルベ軟膏やオイラックスH軟膏など)ので、汎用性はそれほどにはないかもしれません。

 

今日のまとめ!

 ✅ 小児アトピー性皮膚炎に関し、プロトピック軟膏(0.03%)はV群ステロイド外用薬より有効性が高いようだ。

 

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