スポンサーリンク

掻くとなぜ、一時的に痒みがおさまるのか?

■ 掻くことによって一時的に痒みが軽減するメカニズムは長くわかっていなかったそうです。

■ 最近、痛みによりかゆみの神経経路を抑制するB5-Iニューロンが発見され、そのメカニズムが判明してきました。

■ 今回は基礎医学ですこしむずかしめ。抄録のみの提示ですが、全文フリーで読めます。

 

 

Kardon AP, et al. Dynorphin acts as a neuromodulator to inhibit itch in the dorsal horn of the spinal cord. Neuron 2014; 82:573-86.

かゆみを抑制する可能性のあるB5-Iニューロンを検討した。

■ メントールや他の止痒剤はかゆみを和らげ、数分から数時間持続する掻痒をおさめた状態になる。

■ しかしながら、この効果の神経基盤は不明であり、基礎となる神経調節機構は未知である。

■ 先行研究は、脊髄抑制性介在ニューロン(B5-Iニューロン)の特定の集団がいないBhlhb5( - / - )マウスが病的なかゆみを発症することを明らかにした。

■ そこで我々は、B5-Iニューロンの特徴を確認し、それらが神経化学的に異なるサブセットに属することを示す。

■ 我々は、B5-Iニューロンがかゆみを抑制し、B5-Iニューロンから放出されるダイノルフィンがかゆみの重要な神経調節物質であることを示す因果関係にあるというエビデンスを示す。

■ 最後に、B5-Iニューロンがメントール、カプサイシン、マスタードオイルに反応する感覚ニューロンによって神経支配され、メントールによるかゆみの抑制に必要であることを示す。

■ これらの知見は、化学的な刺激によるかゆみの抑制のための細胞的な基盤を示し、κオピオイドが病的なかゆみに対して広く有効な治療法であり得ることを示唆している。

 

結局、何がわかった?

 ✅B5-Iニューロンは、刺激感覚ニューロンによって神経支配され、メントールによるかゆみの抑制に必要であることを示した。

 

 

掻くことによって、一時的にかゆみが収まる機序とB5-1ニューロン。

■ B5-1ニューロンは、脊髄後角に分布します。刺激したB5-1ニューロンは、GABAやグリシンといった抑制性神経伝達物質を脊髄後角内のかゆみ神経に向けて放出します。

■ そうして、かゆみ神経の興奮を抑制することでかゆみを軽減させることになります。

■ メントールや氷で冷却するとかゆみが軽減するのも、この機序によるのだそうです。

 

 

今日のまとめ!

 ✅ 掻破することで一時的に改善する理由に、B5-Iニューロンの働きがあるようだ。

 

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事