アトピー性皮膚炎の痒みを抑えるのに、どのような方法があるか?
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アトピ—性皮膚炎は痒みで生活の質がさがります。

■ アトピ—性皮膚炎は定義にあるとおり、「痒み」がある疾患です。

■ その痒みを和らげるためにどのような方法があるかを検討したメタアナリシスをご紹介します。

 

Sher LG, et al. Relieving the pruritus of atopic dermatitis: a meta-analysis. Acta dermato-venereologica 2012; 92(5): 455-61.

アトピー性皮膚炎に伴うかゆみの程度に対し、基剤と比較した外用療法のランダム化対照比較試験やプラセボと比較した全身療法におけるメタアナリシスを実施した。

抄録

■ この研究の目的は、基剤と比較した外用療法のランダム化対照比較試験、プラセボと比較した全身療法に対するメタアナリシスを実施し、これらの治療法がどれくらいアトピー性皮膚炎に伴うかゆみの程度を変化させたかを記録することだった。

■ Medline、Embase、Cochrane Controlled Clinical Trials Register、検索された論文のフォローアップ参考文献を用いて文献のシステマティックな検索を行った。

■ 適格であった出版物から掻痒の変化の大きさに関するデータを抽出し、治療方法の種類に応じて分類した。

■ 標準的な逆分散固定効果メタアナリシスを用いて、各種類の治療に当てはまるランダム化比較試験のプール推定値を計算した。

■ 全体として、外用治療は、全身治療と比較しアトピー性皮膚炎の掻痒を軽減する上でより効果的だった。

■ カルシニューリン阻害剤は最も有効な抗掻痒剤であった。

 

外用治療

カルシニューリン阻害剤

■ 外用治療剤の中では、カルシニューリン阻害剤がランダム化比較試験(RCT) 22件で用いられた。

■ これらの試験のうち、ピメクロリムス1%クリーム16件、タクロリムス0.3%3件、タクロリムス0.1%1件、タクロリムス0.03%1件、タクロリムス0.01%1例だった。

カルシニューリン阻害薬 vs 基剤の治療効果のプールされた相対リスクは0.64(95%CI、0.61-0.68 [p <0.001])だった。

■  ランダム効果モデルにおける異質性の証拠は有意ではなかった。

■ 治療薬としてのカルシニューリン阻害薬の使用は、基剤の使用と比較して、患者のADによる痒みを36%有意に減少させた。

 

ステロイド外用薬

■ ステロイド外用薬は、RCT 6件で用いられた。

■ これらの試験のうち、desonide hydrogel0.05%1件、clobetasol proprionate lotion1件、fluticasone proprionate0.05%クリーム1件、prednicarbate025%軟膏1件、hydrocortisone 1%1件、 methylprednisolone aceponate 0.1%クリーム1件が試験された。

ステロイド外用薬 vs 基剤の治療効果のプールされた相対リスクは0.66(95%CI、0.58-0.75 [p <0.001])だった。

■ 治療剤としてのステロイド外用薬の使用は、基剤の使用と比較し、患者のADによる掻痒を34%有意に減少させた。

 

抗ヒスタミン薬

■ 抗ヒスタミン剤外用薬は、RCT 4件に用いられた。

■ RCT3件はdoxepin 5% クリームを試験し、RCT1件はクロモグリク酸ナトリウム4%ローションを試験した。

抗ヒスタミン剤 vs 基剤の治療効果のプールされた相対リスクは0.73(95%CI、0.65-0.83 [p <0.001])だった。

■ 治療薬としての抗ヒスタミン剤の使用は、基剤の使用と比較して、患者のADによる掻痒を27%減少させた。

 

全身治療

免疫抑制薬

■ 全身治療薬の中で、RCT5件で免疫抑制剤を使用された。

■ これらの試験のうちチモペンチン2例、モンテルカスト1件、メポリズマブ1件、rIFN-γ1件が試験された。

プラセボ vs 免疫抑制薬の治療効果のプールされた相対リスクは0.88(95%CI、0.78-0.99 [p = 0.037])だった。

■ ランダム効果モデルにおける異質性の証拠は有意ではなかった。

■ 治療薬としての免疫抑制剤の使用は、プラセボの使用と比較して、患者のADによる掻痒を12%有意に減少させた。

 

抗ヒスタミン薬

■ 経口抗ヒスタミン剤は、セチリジンの有効性を試験したRCT 1件にのみ含まれていた。

抗ヒスタミン薬 vs プラセボの治療効果のプールされた相対リスクは0.71(95%CI、0.49-1.01 [p = 0.058])だった。

■ ランダム効果モデルにおける異質性の証拠は有意ではなかった。

■ 治療薬としての抗ヒスタミン剤の使用はプラセボの使用と比較し、患者のADによる掻痒を有意に減少させなかった。

 

結局、何がわかった?

アトピ—性皮膚炎の痒みを和らげる方法として、 

 ✅ カルシニューリン阻害薬外用 vs 基剤の治療効果のプールされた相対リスクは0.64(95%CI、0.61-0.68 [p <0.001])だった。

 ✅ ステロイド外用薬外用 vs 基剤の治療効果のプールされた相対リスクは0.66(95%CI、0.58-0.75 [p <0.001])だった。

 ✅ 抗ヒスタミン剤外用 vs 基剤の治療効果のプールされた相対リスクは0.73(95%CI、0.65-0.83 [p <0.001])だった。

 ✅  全身療法として、プラセボ vs 免疫抑制薬の治療効果のプールされた相対リスクは0.88(95%CI、0.78-0.99 [p = 0.037])だった。

 ✅  全身療法として、抗ヒスタミン薬 vs プラセボの治療効果のプールされた相対リスクは0.71(95%CI、0.49-1.01 [p = 0.058])だった。

 

最近、生物学的製剤などの有効性が報告されており、状況がかわりつつあります。

■ 生物学的製剤であるデュピルマブやネモリズマブが痒みを大きく抑えることがわかってきており臨床応用もされつつあるため、痒みを抑える治療も変わってくるかもしれません。

 

 

今日のまとめ!

 ✅ アトピ—性皮膚炎の痒みをおさえる治療として、2012年の段階でのメタアナリシスが示された。

 

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