アトピーマーチに関する報告。
■ 乳幼児期のアトピー性皮膚炎が、その後のアレルギー疾患の発症リスクに関連することは、多くの横断研究・コホート研究で報告されています。
■ もちろん、乳幼児期のアトピー性皮膚炎がすべて他のアレルギー疾患に繋がるわけではありませんし、例えば、乳幼児期のアトピー性皮膚炎が、気管支喘息に繋がっているのは3割にすぎないという報告もあります。
■ しかしアトピー性皮膚炎の重症度や感作が、その後のアレルギー疾患の発症リスクにつながることはやはり多くの研究が指し示しています。
■ やや古いコホート試験ですが、そのひとつをご紹介します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
1~2歳の小児3,124人に関し、アトピー性皮膚炎が5年後の喘息・鼻炎のリスクに繋がるかを調査したところ、
✅ 喘息を発症する確率が調整オッズ比(aOR) 3.07倍( 95%信頼区間 1.79-5.27)、鼻炎を発症する確率がaOR 2.63倍 (1.85-3.73)高くなった。
✅ 喘息や鼻炎を発症する確率は、中等症・重症のアトピー性皮膚炎で喘息 OR 3.56倍(1.62-7.83・鼻炎 aOR 3.87倍(2.37-6.33)、アトピー性皮膚炎が早期発症では喘息aOR 3.44倍( 1.94-6.09)・鼻炎 aOR倍 4.05 (2.82-5.81)、アトピー性皮膚炎の持続では喘息aOR 5.16 (2.62-10.18)・鼻炎 4.00倍(2.53-6.22)と推定された。
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