http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25875257
今回は小児科のテーマです。
点鼻のインフルエンザワクチンは本邦でも個人輸入されて使用している先生もいらっしゃるようですが、これはネブライザー吸入するワクチンです。
* タイトルが麻疹でなく”インフルエンザ”になっていたことに気が付きましたので、修正いたしました(2016/11/1)
P: 生後9から11.9か月のインドの乳児 2004名
E: エアゾール吸入用麻疹ワクチン投与 1001名
C: 皮下麻疹ワクチン投与 1003名
O: 91日目の麻疹抗体血清学的陽性率
結果
データ不足331例を除いた1560例がPer-Protcol解析された。
エアロゾル投与された85.4% (743/785例; 95%信頼区間 82.5-88.0%)、皮下投与された94.6%(743/785例; 95%信頼区間 92.7-96.1%)が抗体陽性。皮下投与群が有意に抗体獲得血清学的陽性率は高値だった。
有害事象には有意差なし。
コメント
経鼻インフルエンザワクチンのように、吸入ワクチンがあれば児のワクチンの負担は減るかもしれないが、抗体獲得に有意差が出ている。
先進国では効果が低下するならば避けられてしまうだろうし、機器を要するならば発展途上国でも普及は困難かもしれない。でも、予防接種をする側もされる側も、「注射」は出来れば避けたいので、痛くない予防注射がいいですね。