小児における、新型コロナの現状に関する2022年2月18日のCDCレポート。
■ CDC(米国疾病予防管理センター)におけるMorbidity and Mortality Weekly Report (MMWR)は、統計的データとして論文よりも早く情報を入手できる重要なものです。
■ 5歳から11歳へのワクチン接種が近づいており、外来でも尋ねられることが増えています。
■ そこで、2月18日に公開されているMMWRを確認しましたので共有します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
デルタ株(2021年7月1日~12月18日)やオミクロン株(2021年12月19日~2022年1月22日)が優勢な期間における、米国の小児(0~11歳)や青年(12~17歳)の新型コロナ関連の入院について報告したところ、
✅デルタ株とオミクロン株の流行期間中、小児の週単位の入院率は、それぞれ2021年9月11日と2022年1月8日までにピークを迎え、オミクロン株のピーク(児童・青少年10万人あたり7.1人)はデルタ型のピーク(1.8人)の4倍だった。
✅ 0~4歳児の入院率は、オミクロン株のピークの週(15.6)がデルタ株のピークの週(2.9)の約5倍(RR=5.4;95%CI 4.0~7. 2)であり、5〜11歳(デルタ株 1.1; オミクロン株 2.4; RR=2.3; 95%CI 1.5〜3.6)および12〜17歳(デルタ株 1.7; オミクロン株 5.9; RR 3.5; 95%CI=2.5〜5.0)でも同様だった。
✅ 入院した小児・青年のうち、ICUへの入室(デルタ株27.8%; オミクロン株 20.2%)または人工呼吸器の使用(デルタ株 6.3%; オミクロン株 2.3%)を必要とする割合は、オミクロン株優位の期間中には有意に低かった。
✅ ただし、入院した青年のうち、ワクチンを2回接種していた率は、デルタ株優位の期間(8.3%)がオミクロン株優位の期間(22.2%)よりも有意に低く、サーベイランス期間中に青年のワクチン接種率が上昇したことと一致した。