抗原感作があるほうが、各種サイトカインとアトピー性皮膚炎重症度の相関がはっきりする

2017年6月4日

Ahrens B, et al. Chemokine levels in serum of children with atopic dermatitis with regard to severity and sensitization status. Pediatr Allergy Immunol 2015; 26:634-40.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26102348


P: 男児79名、女児49名(中央値8.8か月)
E: アレルゲン感作あり
食物(鶏卵、乳、小麦、ピーナッツ、大豆)
エアロアレルゲン(チモシー、シラカバ、ヨモギ、ハウスダスト、ネコ、イヌ)
C: アレルゲン感作なし
O: 各種サイトカインレベル(CCL8、CCL17、CCLL20、CCL25)とSCORADとの相関


結果


60.9%(78/128例)で食物アレルゲンいずれかに、26.6%でエアロアレルゲンいずれかに感作されていた。
アレルゲン感作がない児においてはSCORADとCCL17に相関なし。
食物アレルゲン感作がある児においては、rs = 0.646(p =1e-04)で相関あり。
エアロアレルゲン感作のある児においてもrs = 0.587(p = 0.00065)で相関あり。
さらに、食物アレルゲン感作児は非感作児にくらべCCL25が有意に高値だった(p=0.007)。

コメント


TARC/CCL17はすでに臨床上活用されている。
しかし、抗原感作があるほうがよりCCL17やCCL25とSCORADに相関が認められるのは以外だった。論文中にも述べられている通り、食物抗原感作がそのままCCL17の上昇に結びついているかどうかははっきりしない(すでに皮膚バリア機能障害の初期にある可能性もある)。最近は、バリア機能障害→アレルゲン感作の方向が注目されてきているが、そればかりに目を奪われてもいけないのかもしれない。