アトピー性皮膚炎は重篤な細気管支炎の発症リスクをあげるかもしれない

2017年5月29日

Balekian DS, et al., Pre-birth cohort study of atopic dermatitis and severe bronchiolitis during infancy. Pediatr Allergy Immunol 2016. (in press)

RSウイルスとアトピー性皮膚炎の関連?

■ 昨日はRSウイルス予防 → 喘息を減らすかも、、

■ 今度は、アトピー性皮膚炎 → 重篤な細気管支炎が増えるかも、、というトピック。

■ 昨日は理解できますが、今回のトピックは何か不思議な展開です。

 

P: Obstetric Maternal Study(MOMS)に参加した5407名
E: 電子カルテから抽出された細気管支炎と入院時の因子
C:-
O: アトピー性皮膚炎患児において、重篤な細気管支炎を発症するリスクが上昇するか


結果

■ 1歳までに125名の乳児(2.3%)が重篤な細気管支炎を発症した。

■ これらの患者のうちの18例はアトピー性皮膚炎(AD)を発症していた。そのうち11例(61%)は細気管支炎前にADを発症していた。

■ 調整していない分析法では、ADは重篤な細気管支炎と関係していた(χ2 14.6; p < 0.001)

■ 妊娠期間、出生時体重、多胎妊娠、出生後の新生児ICU (NICU)入院、母の出産歴、母の教育歴、母の年齢、妊娠中の母の喫煙と分娩様式で調整した多変量解析においても、ADは重篤な気管支炎発症と関係していた(オッズ比2.72、95%信頼区間1.60-4.63)


 

コメント

■ ADの乳児に対して、細気管支炎のリスクが高いかもという視点は特にはありませんでしたが、オッズ比が3倍近いとなると、気をつけて診療するべきかもしれません。

■ 論文中の考察で、カドヘリン関連ファミリー3(CDHR3)が、喘鳴や喘息増悪の原因と同様、ライノウイルスC(26)(細気管支炎の原因となりうる)の結合部位であるためではないかと推論されていましたが、ADと細気管支炎関連の機序は不明であると記載されていました。

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