5歳までのアトピー性皮膚炎発症予測因子は?

アトピー性皮膚炎の発症予測因子。

■ 先日、テレビ番組「世界一受けたい授業」で第1子にアレルギーが多く、IgEが高値であるという結果が放送されていました。でも、それだけじゃないですよね。

 

PECO
P: 1997~2007年出生の新生児673614例
(Danish National Patient Registerからすべての小児を同定)
E: 新生児期光線療法、出生時の妊娠期間、出生時体重(低体重≦2499g)、新生児黄疸、出生季節(春3/31-5/31、夏6/1-8/31、秋9/1-11/20、冬12/1-2/28)
C:-
O: アトピー性皮膚炎(AD)発症リスク因子

結果

■ 5歳までに85743名がアトピー性皮膚炎を発症した。

新生児黄疸は、アトピー性皮膚炎発症リスクをわずかに上昇させた(IRR 1.13[95%信頼区間 1.06-1.21])。

■ アトピー性皮膚炎発症リスクと、低出生体重(≦2499g)は逆相関し(IRR 0.68[95%信頼区間 0.61-0.75])、過体重(>4000g)で発症リスクがわずかに上昇した(IRR 1.11 [95%信頼区間1.03-1.19])。

■ アトピー性皮膚炎発症リスクと、未熟児出生(IRR 0.74, [95%信頼区間 0.68-0.81])は逆相関し、>40週以上の出生ではややリスクが増加した(IRR 1.16[95%信頼区間 1.07-1.26])。

■ 男児には女児と比較し、1歳までのアトピー性皮膚炎発症リスクが高かった(IRR 1.55[95%信頼区間1.51-1.60])。

秋冬出生児は春夏出生と比較しアトピー性皮膚炎発症リスクが増加した。

■ 新生児に対する光線療法とアトピー性皮膚炎発症リスクには相関はなかった。

 

 

低出生体重児・女児・春夏出生にアトピー性皮膚炎が少ない。

低出生体重児・女児にアトピー性皮膚炎が少ないことは過去にも報告があります

しかし、新生児黄疸・過体重の児に多いという印象はありませんでした。

もちろん、67万人という多数の確認のために有意差が出やすいのかもしれません。

最近帝王切開との関連の報告もあり、今後コホート研究からの検討結果がさらに増えることも予想できますね。

 

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