購入したミルクより農場で取れた未処理のミルクを飲んでいたほうが喘息になりにくいかもしれない: 症例対照研究

2017年5月29日

Brick T, et al. omega-3 fatty acids contribute to the asthma-protective effect of unprocessed cow’s milk. J Allergy Clin Immunol 2016. (in press)

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26792208


コホート試験かと思ったら、コホート試験から選ばれた症例対照研究でした。
ω3系脂肪酸の研究結果ですが、衛生仮説的な影響もありそうな印象です。


P: Protection Against Allergy-Study in Rural Environments (PASTURE)研究に参加した、ヨーロッパ諸国の農村地帯に住んでいる1133名のうち、4歳時にミルク消費に関するアンケートに答え、血液サンプルを得た934名
E: 4歳時に農場での未処理のミルクを消費している
C: 4歳時に店でミルクを購入して消費している
O: 6歳時の喘息発症率は消費しているミルクによって影響するか

結果


6歳時の喘息児が35名おり、対照の非喘息児 49名を抽出した。
6歳時の喘息発症リスクは、未処理の農場のミルクを消費した群のほうが、店で購入したミルクを消費した群より少なかった(補正オッズ比 0.26; 95%CI、0.10-0.67)。
その効果の一部は、農場ミルクが含む脂肪分(特にω-3不飽和脂肪酸)によって説明された(補正オッズ比、0.29; 95%CI、0.11-0.81)。

コメント


ミルクに含有されるω3系不飽和脂肪酸の量も検討され、ω3/ω6比による抗炎症効果も考察されていました。
さらに、店で購入するミルクは、遠心・均質化と熱処理を行っているため、不耐熱性のミルク成分(例えば微生物、乳ホエイ、マイクロRNA)に影響を及ぼしているからかもしれないとも述べられています。
考察でも言及されていますが、もしこれが正しいのであれば、ω3系脂肪酸を強化したミルクによる介入研究が必要になります。
自分の考えとしては、単一の成分のみを強化しても良い結果にはならないような印象を持ちますが、将来的に「喘息予防目的の”強化ミルク”」みたいな、乳児のフォローアップミルクでもできたりするのでしょうか、、。

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