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Moak JP, et al. Intravenous Hydration for Management of Medication-Resistant Orthostatic Intolerance in the Adolescent and Young Adult. Pediatr Cardiol 2016; 37:278-82.

起立性調節障害(OD)は、小児科外来でとてもよく見られる疾患。

■ 薬物療法以外に生活指導が重要で、「水分摂取」は薬物治療の効果も高めるとされていますが、この研究は輸液をしてみようという試みです。

 

PECO
P: 起立性調節障害の患者39名(女性32名)年齢16.1±3.3歳(10.2~26.2歳)
E: 生理食塩水輸液(1~2L/日、3-7日/週)
C: -
O: 起立性調節障害の症状とQOL(生活の質)が改善するか

 

39人の起立性調節障害の患者に対し、輸液が症状改善に有効かを前後で比較した。

■ すべての患者は、最初に10分間の起立試験を受けた。そして、全ての患者が複数の症状を示した(めまい 35例、疲労感 19例、動悸 16例、失神 14例、嘔気 14例、腹痛 11例、頭痛 10例、胸痛 5例)。

■ 自己申告アンケート結果で、平均QOLスコアは4.2±2.2(標準のQOL = 最大10)だった。

■ 研究前の薬物数は平均3.1±1.5種であり、フロリネフ26例、ミドドリン34例、mestinon16例、β-遮断薬20例、オクトレオチド3例だった。

静脈内輸液は、1週から3.8年(平均 30±47週)行われ、患者の79%(31例)が自己申告によるQOLが改善した。

輸液治療に反応しなかった群は、反応した群に比較して起立試験の心拍数がより低かった(69±8対80±14bpm、p = 0.03)

 

コメント

■ Retrospectiveであるうえに、対照のない症例集積研究でした。

■ そのため、「輸液」という目に見える、もしくは侵襲がある医療行為のため、プラセボ効果は否定出来ません

■ しかし、論文ではQOLが低く薬物効果が不十分な起立性調節障害患者に対して、オプション治療とするべきと述べられおり、現実に、本邦でも輸液による対応をする場合もあるようです。

■ もちろん、有力な治療候補ではありますが、個人的には水分摂取を励行していただくための情報源として使うべき報告ではないかと思いました

 

今日のまとめ!

起立性調節障害(OD)に対し、静脈輸液は有効かもしれない。しかしエビデンスレベルは高くなく、「水分をしっかり摂取すること」を指示するための情報と言えるかもしれない。

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