Jones AL, et al. Food allergy is associated with Staphylococcus aureus colonization in children with atopic dermatitis. J Allergy Clin Immunol 2016; 137:1247-8.e3. 
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26960580


Letter(短報)になります。アトピー性皮膚炎は、重症度が高いほど黄色ブドウ球菌を保菌します。黄色ブドウ球菌は感作やアトピー性皮膚炎の増悪に関与しますが、黄色ブドウ球菌の保菌自体が食物アレルギーの発症に関与するかもしれないという報告です。


P: 黄色ブドウ球菌に関して確認した、0~18歳のアトピー性皮膚炎患者718例
E: メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)コロニー陽性 139例(19.4%)、メチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)コロニー陽性 411例(57.2%)
C: 黄色ブドウ球菌コロニー陰性168例(23.4%)
O: 黄色ブドウ球菌コロニー形成は食物アレルギーに関与するか

結果

食物アレルギーは、ImmunoCAPによる95%を超える陽性予測値により定義した(特異的IgE抗体価ピーナッツ14kUA/L、卵白7kUA/L、牛乳15kUA/L定義された。
ピーナッツ、卵白、牛乳アレルギーと特異的IgE抗体価は、黄色ブドウ球菌コロニー形成と関連していた。
また、ピーナッツ特異的IgE抗体価の中央値は、MRSA群でMSSA群より高値だった(77.7対38.9kUA/L、P = .02)(卵白、乳では有意差なし)。年齢は、ピーナッツ特異的IgE抗体価に影響しなかった(P = .20)。
総IgE値は、黄色ブドウ球菌陽性群は黄色ブドウ球菌陰性群より有意に高値だった(MRSA:4498kU/L、MSSA:2709kU/L、陰性217kU/L(P < .0001)。
黄色ブドウ球菌陽性群は、陰性群に比べ、皮膚プリックテストで特定出来ないピーナッツアレルギー陽性的中率を有する患者をより高く特定した(59%対47%、P = .01)。エピネフリン自己注射液の処方も、黄色ブドウ球菌陽性者は陰性者より有意に多かった(53%対44%、P = .04)。

コメント

アトピー性皮膚炎増悪は黄色ブドウ球菌の保菌率に関与しますので、アトピー性皮膚炎増悪の交絡因子になったのではないかと思いました。黄色ブドウ球菌が検出されるくらいのアトピー性皮膚炎であれば、しっかり治療してコロニーを減少させれば、感作も減らせる可能性があると思います。実際、十分なアトピー性皮膚炎治療で保菌率は減少します。

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