小児の円形脱毛症に対する治療はI群ステロイド外用薬が効果的: ランダム化比較試験

2017年5月31日

円形脱毛症への、プライマリケアでの最初の治療。

■ 時折、患者さんから円形脱毛症に関して相談を受けることがあります。

■ 本邦では皮膚科学会からガイドラインがあるように皮膚科疾患であり、専門的な加療を必要とする場合も多いでしょう。

■ としても、小児科外来ではプライマリケアで対応する必要性があります。そして、初期治療としてステロイド外用を使うことが多いです。しかし、ガイドラインにもあるようにエビデンスは不十分です。

 

P: 頭皮表面積の少なくとも10%の円形脱毛症に罹患している2~16歳(平均7.3歳)の小児42例(1例同意撤回)

E: プロピオン酸クロベタゾール(0.05%)クリーム(商品名デルモベート) 6週間1日2回塗布、6週間休薬 計24週間 21例

C: ヒドロコルチゾン(1%)クリーム(商品名ロコイド) 同様の塗布方法 20例

O: 6、12、18、24週時の脱毛面積の変化があるか

 

 

 

結果

クロベタゾール群はヒドロコルチゾン群と比較し、6週後を除くすべての時点で脱毛面積が有意に改善した(P < .001)

■ また、24週の脱毛表面積の減少率も、クロベタゾール群(96.5%; IQR、64%-100%)がヒドロコルチゾン群(4.6%; IQR、-444.3%-80.8%)と有意に改善した(P = .002)

■ 広範囲の円形脱毛患者1例において6週時に皮膚萎縮をきたしたが、6週間で自然に改善した。

■ 開始時と試験終了において、尿中コルチゾルに異常を認めなかった。

 

 

コメント

■ プロピオン酸クロベタゾール(デルモベート)はI群ステロイド外用薬であり、とくに小児には長期使用がためらわれる群です。

■ しかし、今回の検討ではIV群ステロイド外用薬であるヒドロコルチゾン(ロコイド)に比較し円形脱毛症に関して治療効果に優れるという報告で、副作用も可逆的な(治る)ものでした

■ 円形脱毛症は、本論文の中では有病率が0.1%、生涯で1.7%罹患すると言及されていました。小児の円形脱毛症に関して前向き試験が不足している状況でしたので、この報告は貴重です。

■ 今後は、最適な期間や用量などを決めていかなければと結ばれていました。自分自身の診療としては、III群を使うことが多かったのですが、今後II群クリーム製剤にランクアップしてみようかと思っています。