頻回の水泳は喘息に悪影響かもしれない

2017年5月31日

水泳は、喘息にいいのか?悪いのか?

■ 昨日紹介した論文は、水泳は喘息にいいかもしれないという報告。

■ 今日は頻回にすると悪化に働くかもしれないという報告。

P: The second OLIN pediatric コホートに参加した2585名中の、アンケート調査に参加した11歳から12歳児 1866名、10種類の大気中アレルゲンの皮膚プリック試験を行った1652名(89%)

E: プール出席 ≧1回/週

C: プール出席 <1/週

O: 喘息の重症度に影響するか

 

 

結果

■ 喘息・喘鳴の定義は、過去12ヵ月間の喘鳴(現在の喘鳴)、喘息用薬物の使用(現在の喘息治療)、医師に診断された喘息とし、「現在の喘息」は医師に診断された喘息に加え、「現在の喘鳴」もしくは「現在の薬物治療」とした。

■ 現在の喘息罹患率は8.9%(10.0%の男児; 7.9%の女児)であり、14%は屋内プールの水泳参加≧1/週だった。

屋内プール水泳参加は、アレルゲン感作されている小児において、医師に診断された喘息と現在の喘息と有意に関連していた(それぞれオッズ比[OR] 1.93、95%信頼区間[CI] 1.13-3.31とOR 1.90、95%CI 1.09-3.32)。

■ 現在の喘鳴は、室内プール≧1回/週と関連していなかった(OR 1.16、95%CI 0.66-2.02)。

■ 屋内プール水泳参加は、アレルゲン感作されていない児では、医師に診断された喘息、現在の喘息、現在の喘鳴に有意な関連は認められなかった(OR 1.04、95%CI 0.44-2.45、OR 0.84、95%CI 0.28-2.57、OR 0.83、95%CI 0.31-2.22)。

■ 屋内プール水泳参加は、現在の鼻炎(OR 1.29、95%CI 0.94-1.77)または医師に診断された鼻炎(OR 1.05、95%CI 0.68-1.61)と関連していなかった。

■ また、屋内プール水泳と現在の湿疹(OR 0.88、95%CI 0.62-1.24)、または医師に診断された湿疹(OR 1.01、95%CI 0.69-1.48)と関連していなかった。

■ 感作状態で層別化しても、屋内プール水泳と鼻炎、湿疹には有意な関連は認められなかった。

 

コメント

アレルゲン感作されている児において、週1回以上の屋内プール水泳が喘息リスクの増加に関連があるとまとめる事ができます。

■ 一方、先行研究では断定できないとされているようです(Environ Health Perspect. 2009;117:500–7.)。

今後の研究として、trichloramines(消毒薬副産物(DBPs)の一種)や他の化学物質の測定が必要であると述べられていました。

■ これらの検討は矛盾した結果と言えるかもしれませんが、塩素濃度とも関連する可能性があります。最近の室内プールは塩素濃度を確認しながら最小限にコントロールしているらしいですので、問題が少なく、呼吸機能を改善させるかもしれません