Swerkersson S, et al., Urinary tract infection in infants: the significance of low bacterial count. Pediatr Nephrol 2016; 31:239-45.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26358231
先日、乳児尿路感染症におけるクリーンキャッチ法の報告()をUPしました。
今回は乳児尿路感染症の検査に関する報告です。
P: 恥骨上膀胱穿刺によって診断された1歳未満の尿路感染症(UTI)430例
E: 診断時の細菌コロニー数
C: -
O: VCG(排尿時膀胱尿道造影)、99mTc-DMSAシンチ、再発頻度の結果に違いはあるか
結果
UTI診断時のうち、83例(19%)は<100,000をコロニー形成単位(CFU)/mlであり、347例(81%)が≧100,000 CFU/mlだった。VURの頻度(両群とも19%)、細菌数低値群、高値群を比較して、腎障害(17と23%、p=0.33)、UTI再発頻度(6と12%、p=0.17)に有意差は認められなかった。
細菌数低値群では、非大腸菌種が、より多く(19対6%、p=0.0006)、CRPが低かった。
コメント
一般的な診断基準となる、≧100000CFU/mlに達していない群でも、基準以上のVURと同様に腎障害は認められるとまとめられます。低値群では、大腸菌群以外である可能性が高いことと、CRPが低値がより多くの例で認められたとされています。
すべての検査で言えることでしょうけど、偽陰性の問題はどうしてもつきまといますね。