ピーナッツ結膜負荷試験は、本当のアレルギーを予測するか?: 症例対照研究

 

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■ 食物経口負荷試験は、症状が誘発されるかどうかをみる検査ですので、決して安全とは言えません。

■ しかし、皮膚プリックテストや血液検査は偽陽性(症状が出ないはずなのに検査は陽性になる)の問題もあり、さらに精度の高い検査が求められています。

■ 今回は、結膜(目の下の赤い粘膜)にピーナッツ抽出物を希釈した液を滴下した反応をみて、経口負荷試験の結果を予測できるかどうかをみた研究結果をご紹介いたします。

 

P: 2011年4月から1年間にオスロ大学病院に受診した、臨床的もしくは検査的にピーナッツアレルギーが疑われた4-18歳の小児
E: ピーナッツ抽出物による結膜負荷試験を実施された102人 (9.9歳 [4.9 – 18.6 ])
C: 年齢でマッチングされたピーナッツ摂取可能な28人 (10.5 歳 [5.6 – 14.9 ])
O: ピーナッツアレルギーを予測するか

 

結果

■ ピーナッツ経口負荷試験を行う前に、ピーナッツ抽出物における結膜負荷試験は二重盲検負荷試験として実施された。
■ ピーナッツ抽出物は、NaCl 0.9%で1:80、1:40、1:20、1:10、1:1で希釈された (1:1の場合ピーナッツ 8.5mg/ml相当)。左・右で二重盲検化され、それぞれ下側の結膜に30分毎に濃度をあげて滴下し負荷された。
■ ピーナッツ経口負荷試験は、ピーナッツアレルギーが疑われた小児では二重盲検プラセボ対照負荷試験として、対照群ではオープン経口負荷試験で行われた。
■ 二重盲検プラセボ対照経口的食物負荷試験が陽性だった81人の小児全員が、結膜誘発試験陽性だった。
■ 結膜誘発試験陰性である小児には、経口食物負荷試験陽性である児はいなかった
■ 結膜誘発試験の感度と特異度は、それぞれ0.96と0.83だった。
■ 結膜誘発試験による重篤な副反応はなかったが、経口食物負荷試験でアナフィラキシー反応が23人で認められた。

コメント

 結膜アレルゲン負荷試験は、ピーナッツアレルギーの診断に対し、実行可能で正確で安全である方法であるとまとめられていました。

 ROC曲線がありましたが、素晴らしい感度・特異度でした。

 これが現実的に使用できるようになると、二重盲検負荷試験が同日にできる(目を左右で変えれば良い)ので、いいのかもしれません。

 そう言えば、以前の食物アレルギーガイドラインでは、口唇にアレルゲンを塗るという負荷の記載があったと記憶しています。この結膜への負荷試験は、その延長上にあるようにも見えますね。