Mennella JA, et al. Learning to like vegetables during breastfeeding: a randomized clinical trial of lactating mothers and infants. Am J Clin Nutr 2017.[Epub ahead of print]
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■ 今週は、土日もちょっとした論文紹介を。Abstractのみしか読めなかったのですが、面白い研究だったので、、。
■ 経験的に、好き嫌いの多いお母さんのお子さんは好き嫌いが多いと感じます。
■ それが、すでに母乳のみの時期から、母の食事が子どもの味覚に影響しているかもしれないという報告です。
E1: 分娩後0.5、1.5、2.5ヵ月から1ヵ月間、母が野菜、ビーツ、セロリ、ニンジン果汁を摂取
E2: 分娩後0.5ヶ月から3ヶ月間、母が野菜、ビーツ、セロリ、ニンジン果汁を摂取
C:果汁と同量の水摂取
O:生後早期に母が摂取した味に対し、生後7-9ヵ月時の児がその味を受け入れやすくなるか
結局、何を知りたい?
✅授乳中の母親が野菜を積極的に食べると、子どももその野菜に慣れて食べるのを嫌がらなくなるかということを知ろうとしている。
結果
■ 母は、自己申告による果汁の味と食事摂取量を、毎月の診察時に評価した(0.5-4.5ヵ月)。
■ 離乳後の生後7-9ヵ月時、プレーン、ニンジン風味(研究で使用した味)、ブロッコリー風味(研究で使用しなかった味)のシリアルを、乳児が受け入れるかどうかを、それぞれ別の日に評価した。
■ 曝露のタイミングは、児のニンジン味の受け入れに影響を及ぼしており、 味の受け入れに対する効果を及ぼす野菜風味の母乳に接する期間は、分娩後0.5ヵ月から開始する比較的短期(1ヵ月)でも十分だったが、1ヵ月の曝露は、3ヵ月の曝露または曝露なし群より大きな効果があった。
■ 時間経過とともに、母はニンジン、ビート、セロリ果汁の味を好むようになったが、野菜の食事摂取量の変化は観察されなかった。
結局、何がわかった?
✅授乳中の母の野菜摂取は、分娩半月後から1か月間の摂取でも、生後7か月以降の離乳食を嫌がりにくくなった。
コメント
■ 新生児期早期は、食物の味に出会うことを学ぶ時期であり、乳児や母にとっても最適の時期であるだろうとまとめられていました。
■ ただし、母がこれらの食事を好み摂食を容易にするために、さらに研究が必要であるとされていました。
■ 細かいところは読めなかったので、実際の評価は把握できませんでしたが、授乳中から好き嫌いなく食べてもらったほうがいいのかもしれませんね。
今日のまとめ!
✅母親が授乳期から野菜を摂取すると、子どもの野菜嫌いが少なくなるかもしれない。