インフルエンザの重篤化の指標として、RDW(赤血球容積粒度分布幅)が使えるかもしれない

Topaz G, et al. The association between red cell distribution width and poor outcomes in hospitalized patients with influenza. J Crit Care 2017;41:166-169.

RDW、普段あまり気にしてこなかったのですが、、

■ 当直中で、何度も起こされてしまって寝つけなくなってしまいました。繰り返し起こされてしまうと、トシのせいか、寝付けなくなってしまうんですよね、、

■ さて、インフルエンザシリーズ4本は終わりましたが、1本おまけです。お役に立つかどうか、、。

■ RDW(赤血球容積粒度分布幅)というのは、「赤血球の大きさのブレ幅」、とも言えましょう。本来は貧血の指標で、例えば、貧血の回復期で小球性貧血や網状赤血球が混在していると大きくなります。

■ 一般には貧血の指標であるものの、例えば季節性アレルギー性結膜炎でもRDWが大きくなることが報告されており、RDWは炎症と酸化ストレスが持続しているマーカーかもしれないとされていました。

■ 私は、これまでRDWにはあまり注意を払ってこなかったのですが、アレルギー性結膜炎の報告をみてから、少し気になるようになりました。

■ そこで、RDWがインフルエンザの重症化の指標になるかもしれないという報告をご紹介します。

 

 インフルエンザが原因で入院した患者において、入院中のRDW測定を解析した。

目的

■ 赤血球分布幅(RDW)とインフルエンザ患者の予後との関連を調べること。

 

方法

■ 2012年から2015年に、ある医療センターの内科病棟にインフルエンザが原因で入院した患者を、後ろ向きに入院中のRDW測定を分析した。

■ プライマリアウトカムは、入院中の重症転帰(入院期間≥7日、人工換気の必要性、敗血症性ショック、集中治療への収容、30日間の死亡率のうち、少なくとも1つを満たすとして定義)であった。

■ セカンダリアウトカムは30日間の死亡率であった。

 

結果

■ 153人がこの研究に含まれ、平均年齢 62.5±1,82歳、男性 54%、入院中に84人(55%)のRDW値が高値(> 14.5%)だった。

■ RDW高値と低値(14.5%以下)の患者は、年齢および合併症の特徴が類似していたが、RDW高値の患者は、ヘモグロビンが低値で、クレアチニン値が高値だった。

■ そして、RDW高値群は入院中の重症率が高く(32.5%対10.3%、p <0.01)、30日間の死亡率が増加傾向だった。

■ 多変量回帰モデルでは、RDW高値は重症の入院の予測因子だった(OR 5.03,95%CI 1.81-13.93、p <0.01)

■ RDWの1ポイントの増加するごとに、プライマリアウトカムのリスクが29%増加すると推定された。

 

結論

■ RDW> 14.5%は、インフルエンザ患者の入院中の重症合併症の予測因子だった。

 

結局、何がわかった?

 ✅RDWが 14.5%より高値は、インフルエンザ患者が、入院中に重症な転帰となる予測因子になる。

 

 

 RDWは、インフルエンザの重症化の指標?

■ RDWに関して、普段はあまり気にしていなかったのですが、普通に血液一般検査で得られる情報でもあり、なにかに役に立つかもしれません。

■ いくらか疑問点も出されているようですが、結果を否定できるものでもないようです。

 

 

今日のまとめ!

 ✅RDWが、インフルエンザの重症化の予測因子になるかもしれない。