ビタミンB12は、保湿剤の成分として有効かもしれない

Nistico S, et al. Superiority of a vitamin B12‐barrier cream compared with standard glycerol‐petrolatum‐based emollient cream in the treatment of atopic dermatitis: A randomized, left‐to‐right comparative trial. Dermatologic therapy 2017; 30.

保湿剤を直接比較した研究は少ないです。

■ 保湿剤そのものがアトピー性皮膚炎に有効であることは事実でしょう。

■ しかし、「どの保湿剤がより有用か」という検討は決して多くはありません。

■ 今回ご紹介する報告は、インパクトファクターは高くないジャーナルですが、直接比較としては興味深い結果でしたのでご紹介いたします。

 

軽症アトピー性皮膚炎22人を半身ごとにビタミンB12クリーム、標準外用にランダム化して12週間の効果を比較した。

アトピー性皮膚炎(Atopic dermatitis; AD)は、様々な表皮バリア障害を伴う、複雑に遺伝的、後天的、環境的、免疫学的な相互作用の結果、発症する。

■ この研究は、軽症ADに対する標準的なグリセリン/ワセリンベースの保湿クリーム (glycerol-petrolatum-based emollient cream; GPC)1日3回の使用と比較して、ビタミンB12含有バリア保護クリーム(B12-barrier cream; MB12)の有効性と忍容性を評価する。

■ 軽症ADの臨床診断を受けた患者を、左・右の半身ごとのランダム化対照シングルブラインド比較試験として、4カ月間にわたってSCORAD(アトピー性皮膚炎の重症度スコア)を測定し、半身ごとの治療に対し、MB12をGPCと比較した。

■ SCORADの比較は、主としてノンパラメトリック法(Mann-Whitney-U検定およびWilcoxon検定)を用いて実施された。

■ 22人全員がランダム化された(MB12またはGPCが処方された左半身または右半身)。

■ 介入12週目に、試験開始からのSCORADの低下を各身体部位で評価し、SCORADの低下は、MB12による治療部位が77.6%低下、GPC治療部位が33.5%低下した。

■ これらの結果は、軽症AD治療においてMB12が新しい選択肢となりうることを示唆している。

 

結局、何がわかった?

 ✅ビタミンB12含有バリア保護クリームは、一般的なグリセリン/ワセリン外用に比較して、SCORADが有意に低下した(77.6%低下 vs 33.5%低下)

 

 

保湿剤の有効成分としてビタミンB12は有効なのかもしれない。

■ アトピー性皮膚炎に対し、保湿剤は、保湿成分を含有している方が効果的という報告を、以前ご紹介しました。

■ その報告では尿素と基剤での比較でしたが、今回はグリセリン(保湿成分のひとつ)と比較していますので、ビタミンB12は有効な保湿成分もしくは皮膚の合成に有用といえるのかもしれません。

 

 

今日のまとめ!

 ✅ビタミンB12は、保湿剤の成分として有効といえるかもしれない。

 

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