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Greenhawt M, et al. LEAPing through the looking glass: secondary analysis of the effect of skin test size and age of introduction on peanut tolerance after early peanut introduction. Allergy 2017; 72:1254-60.

食物アレルギー予防の金字塔である、LEAPスタディの二次解析結果。

■ LEAPスタディは、生後4ヶ月から11ヶ月未満から5歳までピーナッツ摂取を早期に開始することでピーナッツアレルギーを予防するという食物アレルギー予防の金字塔と言える結果を報告した、ランダム化比較試験です。

ピーナッツを早期に摂取開始したほうがピーナッツアレルギーが減少する(LEAPスタディ)

■ LEAPスタディのその後の検討としてLEAP-ONスタディがあり、5歳まで継続したピーナッツ摂取を1年間中断しても、その耐性は失いにくいことを示しました。

乳児期に早期導入して予防した食物耐性は、中断しても維持される(LEAP-ONスタディ)

■ 今回の報告は、すでに公開されたデータセットを用いて、ピーナッツアレルギーを予防する因子を検討した報告です。

 

※ 3/27 タイトルがわかりにくかったので、少し修正しました。

 

ピーナッツ早期導入によりピーナッツアレルギーを予防することを示したLEAPスタディのデータセットを用いて、ピーナッツ耐性を導く因子を検討した。

背景

■ Learning Early About Peanut Allergy(LEAP)研究では、ハイリスクの生後4〜11ヶ月児に対する早期ピーナッツ摂取開始は、ピーナッツアレルギーの発症リスクを有意に低下させた。

■ しかし、ピーナッツ耐性に影響する、試験開始時のキーとなるリスク因子はほとんど知られていない。

 

方法

■ 公に利用可能なLEAPデータセットを用いて、ピーナッツ耐性・試験開始時のピーナッツ/卵の感作湿疹の重症度/期間ピーナッツを開始した月齢・性別・人種に関する二次解析を実施した。

 

結果

■ 生後60ヵ月時に経口食物負荷試験(oral food challenge; OFC)を通過するオッズ比を予測するロジスティック回帰モデルは、早期導入(OR 9.2、P < 0.001、95%CI 4.2-20.3)白人(OR 2.1、P = 0.04、95%CI 1.1-3.9)月齢(OR 4.8、P = 0.04、95%CI 1.1-20.8)において、オッズがより高いことを示した。

 

論文より引用。

(A)5歳におけるピーナッツ耐性に関連する因子。(B)カテゴリカル湿疹重症度を用いた代替モデル。

 

■ ピーナッツ耐性のオッズは、ピーナッツ皮膚プリックテストの膨疹サイズ径がより大きい(OR 0.58、P < 0.001、95%CI 0.46-0.74)試験開始時のSCORADがより高い(OR 0.98、P = 0.04、95%CI 0.97-1)卵特異的IgE抗体価(sIgE)がより高い(OR 0.99、P = 0.04、95%CI 0.98-1)とより低下した。

論文より引用。試験開始時のピーナッツによる皮膚プリックテストの結果から、生後60ヶ月時にピーナッツ経口食物負荷試験の予測確率。ピーナッツ皮膚プリックテストの膨疹サイズ径が大きいほど、耐性率が低い。

 

■ 皮膚プリックテスト(SPT)径が4mm未満である除去群において、早期導入群によるピーナッツ耐性の可能性は83% vs 43%だった。

経口食物負荷試験(OFC)に通過する確率は、ピーナッツ導入時期が生後6〜11ヶ月群は4〜6ヶ月群より有意に高かった

論文より引用。ピーナッツ摂取開始の年齢ごとに、生後60ヶ月時にピーナッツ経口食物負荷試験を通過する確率。ピーナッツ導入時期が生後6〜11ヶ月群は4〜6ヶ月群より、通過する率が高い。

■ 湿疹の重症度が高いと、早期導入群におけるピーナッツ耐性の可能性を制限した。

 

結論

除去群においてのみ、ピーナッツSPTの膨疹径の大きさはピーナッツ耐性を予測した。

生後6~11ヶ月におけるピーナッツ早期開始が、最も高いピーナッツ耐性率に関連していた

■ そして生後6ヶ月より前に開始する「緊急性」は疑問視された。

 

結局、何がわかった?

 ✅生後60ヶ月時にピーナッツ経口負荷試験を通過する因子として、早期導入(OR 9.2)、白人(OR 2.1)、月齢(OR 4.8)が示された。

 ✅ピーナッツの耐性率は、ピーナッツ皮膚プリックテストの膨疹サイズ径がより大きい(OR 0.58)、SCORADが高い(OR 0.98)、卵特異的IgE抗体価が高い(OR 0.99)と低下した。

 ✅生後60ヶ月時にピーナッツ経口負荷試験を通過する確率は、ピーナッツ導入時期が生後4〜6ヶ月群より生後6〜11ヶ月群のほうが高かった。

 

 

食物早期摂取による予防に対するリスク・有効性をみる因子として重要な検討でしょう。

■ 食物アレルギー予防策として、離乳食早期開始は有力視されてきています。

離乳食早期導入と食物アレルギー予防(第1回/全4回)~イントロダクション~

■ しかし、開始する際のリスクもゼロにはできませんし、そのリスクや有効性を予測する因子の検討は重要です。二次解析とはいえ、重要と思います。

 

今日のまとめ!

 ✅ピーナッツ早期導入によるピーナッツアレルギー予防は、感作が強い、湿疹の重症度が高いと阻害される。

 ✅生後6ヶ月未満より、6~11ヶ月の方が有効性が高かったため、あまりにも急ぐ必要性は無いのかもしれない。

 

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