ロタウイルス感染リスクは出生季節に関連している

Lopman B, et al. Timing of birth as an emergent risk factor for rotavirus hospitalization and vaccine performance in the post-vaccination era in the United States. American Journal of Epidemiology 2018.[Epub ahead of print]

ロタウイルスワクチン導入後、流行パターンは変化した?

■ ロタウイルスは、5歳までにほぼ全員が感染してロタウイルス胃腸炎になり、世界的には5人に1人受診、60人に1人入院、293人に1人死亡するとされている、決して侮れない相手であることは、以前ご紹介したとおりです。

■ 例えば、ロタウイルスは胃腸炎関連の原因にもなることもご紹介しました。

■ 一方、ロタウイルスワクチンは、未だ本邦では定期接種にはなっていないものの普及が進んでいます。

■ 先行して導入された、米国では、ロタウイルスの流行パターンが変化してきているようです。その報告。

 

米国の後ろ向きコホートを用いて、ロタウイルスワクチン導入後の流行パターンを調査した。

背景

■ ロタウイルスワクチンは2006年に米国で導入され、その後の年には基本的に季節性が変わり、毎年から隔年の流行に移行した。

 

目的

■ 出生した季節や誕生年度が、ロタウイルスの危険因子として発生してきているか、ワクチンに影響されたかを調査した。

 

方法

■ 2001〜2014年のMarketScanデータベースを用いて、5歳未満の米国の小児に対する後ろ向き出生コホートを実施した。

出生シーズン、偶数/奇数年、ワクチン接種との相互作用について評価した。

■ ロタウイルスによる入院のハザード推定するためにコックス比例ハザードモデルを使用し、誕生年度・出生季節の予防接種に対する相互作用を評価した。

 

結果

■ ワクチンの導入後のそれぞれの出生集団において、ロタウイルスの入院率は減少し、隔年ごとの流行パターンを認めた。

ワクチン接種開始後、奇数年で出生した児は、ロタウイルスの入院の危険性が高かった

冬に生まれた児は入院の危険性が最も高いものの、春、夏、秋に比べてワクチンの効果も高かった

 

結論

■ ワクチン接種後、ロタウイルス感染症の出現は強く隔年ごとのパターンをとり、誕生時期はロタウイルスの危険因子であった。

 

結局、何がわかった?

 ✅米国では、ロタウイルスワクチンを導入後、入院率は減少し、隔年ごとの流行パターンになった。

 ✅冬に生まれた児は入院の危険性が最も高いものの、春、夏、秋に比べてワクチンの効果も高かった。

 

 

本邦でもロタウイルスワクチンの接種率が増加すると、流行パターンが変わってくるかもしれません。

■ ロタウイルスワクチンは、現状では定期接種には組み込まれていません。森戸先生がおっしゃっているように、ほとんどの国が公費がおりている中、取り残されています。

■ その中でも、ロタウイルスワクチンは接種率は上がっており、徐々に感染率が下がっています。

■ 流行パターンも変わってくるかもしれません。

 

 

今日のまとめ!

 ✅先行してロタウイルスワクチンが普及した米国では、ロタウイルスの流行は減り、流行パターンも変化している。

 ✅さらに、冬出生の児で感染率が高いことは確かだが、ワクチンの有効性も高かった。

 

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