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プロトピック(タクロリムス)軟膏は、使用開始時の刺激感が問題になります。

■ プロトピック(タクロリムス)軟膏はタクロリムスの分子量が800ダルトンであるため、皮膚炎がないと吸収されにくくなります。しかし、皮膚バリアが低下していると吸収が良くなり、刺激感を誘発します。

■ ステロイド外用薬などで皮膚をある程度改善させてからプロトピックに切り替えると刺激感が少なくなりますが、抗ヒスタミン薬を内服すると刺激感が減るという報告がありました。

 

Satake K, et al. Olopatadine hydrochloride suppresses hot flashes induced by topical treatment with tacrolimus ointment in rats. European journal of pharmacology 2015; 765: 402-5.

プロトピック軟膏による外用治療によって誘発されたほてりの発症率に関し、塩酸オロパタジン(アレロック)の併用効果を評価した。

背景

■ タクロリムス軟膏は、アトピー性皮膚炎患者に対して処方されるが、使用された皮膚に一過性の灼熱感やほてりを引き起こすことが知られている。

 

目的

■ この研究の目的は、タクロリムス軟膏による外用治療によって誘発されたほてりの発症率に対するヒスタミンH1受容体(H1R)拮抗作用を有する抗アレルギー剤である塩酸オロパタジン(オロパタジン)の効果を評価することだった。

 

結果

■ その結果、ラットにタクロリムス軟膏を外用塗布することにより皮膚温度が上昇し、オロパタジンの前投与により皮膚温度の上昇が用量依存的に抑制された。

■ タクロリムスにより誘発される皮膚温上昇に対するオロパタジンの阻害効果は、H1R拮抗作用を有する他の抗アレルギー剤であるセチリジン塩酸塩よりも、両薬剤がH1R拮抗作用を示す同等の用量において有意に高かった。

■ これらの結果は、H1R拮抗作用に依存しない機構が、タクロリムスにより誘発される皮膚温上昇に対しオロパタジンの阻害効果に寄与していることを示唆している。

■ オロパタジンはまた、タクロリムス外用治療によって誘発された皮膚における血管透過性や神経成長因子産生の増加を有意に阻害した。

 

結論

■ したがって、ラットにおけるほてりの発症は皮膚温度を測定することによって定量的に決められ、オロパタジンはラットのタクロリムス軟膏によって誘発されたほてりを軽減し、オロパタジンとタクロリムス軟膏併用は、アトピー性皮膚炎患者に対するタクロリムス軟膏治療の薬物アドヒアランス改善に有用であることを示唆する。

 

 

結局、何がわかった?

 ✅ ラットにプリトピック軟膏を外用塗布することにより皮膚温度が上昇したが、オロパタジンの前投与量を増やすほど皮膚温の上昇が少なくなった。

 ✅ オロパタジンの効果は、セチリジン(ジルテック)より有意に有効だった。

 

 

抗ヒスタミン薬の併用で、プロトピック軟膏の刺激感を軽く出来るかもしれない。

■ 私は、アレロック(オロパタジン)は、やや鎮静性(眠気が強め)と思っているのでそれほど使わないのですが、プロトピックの刺激感があるときは選択しになるのかもしれません。ただ、マウスのデータですし、皮膚温を目安にしているので過信は禁物でしょう。

■ 現実的には、プロトピック軟膏の刺激感は皮膚バリアが低いときにでやすいので、まずステロイド外用薬で改善させてから切り替えていった方が導入しやすいとは思っています。

 

 

今日のまとめ!

 ✅ プロトピック軟膏の刺激感の抑制に関し、アレロックがジルテックより有意に抑制した。ただし、マウスの皮膚温を基準にしており、ヒトで同様かどうかは不明のようだ。

 

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