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皮膚バリア機能と薬剤の吸収を説明した、「500ダルトンルール」。

■ 「500ダルトンルール」は有名な皮膚に対する薬剤の輸送ルールのことです。

■ 「ダルトン」は分子量の単位であり、500ダルトン前後のステロイド外用薬は一部経皮吸収され、804ダルトンであるプロトピックはそのままでは吸収が難しいという根拠のひとつとなっています。

■ もちろん、皮膚バリアが不十分な場合はプロトピックも吸収されるので、湿疹には有効で湿疹が改善されると吸収されなくなってくるといえます。

 

Bos JD, Meinardi MM. The 500 Dalton rule for the skin penetration of chemical compounds and drugs. Experimental Dermatology 2000; 9:165-9.

500ダルトンルールとは?

■ ヒトの皮膚には、物理​​化学的なバリアとして機能する固有の性質がある。

■ そして、ヒトの皮膚は、多くの分子の浸透に抵抗することができる。

■ しかしながら、特に小さい分子は経皮的なバリアを超える可能性がある。

■ とくに小さい分子は、主なバリア機能を形成すると考えられている角質層を通過することができる。

■ 我々は、化合物の分子量(molecular weight; MW)が皮膚吸収を可能にするには500ダルトン未満でなければならないと主張する。

■ これより大きな分子は、角質層を通過することができない。

■ この "500ダルトンルール"の議論は次のとおりである。

1)事実上すべてのよくある接触アレルゲンの分子量は500ダルトン未満であり、より大きな分子は接触感作物質として知られていない。
それらは浸透することができず、したがって、ヒトにおいてアレルゲンとして作用しない。
2)皮膚局所的治療に適用される最も一般的に使用される薬物はすべて500ダルトン以下である。
3)経皮薬物送達システムに使用される既知の局所薬物はすべて500ダルトン未満である。

 

論文から引用。NS(問題のない皮膚)での吸収は500ダルトン前後、AD(アトピー性皮膚炎)があると分子量が大きくても吸収するようになる。

■ さらに、シクロスポリン、タクロリムス、アスコマイシンなどの外用薬による臨床経験は、500ダルトンルールの現実性についてのさらなる論拠を与える。

■ 医薬品の開発目的では、局所的な皮膚治療または経皮的な全身療法または予防接種が目的である場合に、新しい革新的化合物の開発に関してはMW500ダルトン未満に制限することが論理的であるように思われる。

 

結局、何がわかった?

 ✅500ダルトンルールとは、化合物の分子量(molecular weight; MW)が皮膚から吸収されるためには分子量が500ダルトン未満でなければならないという主張。

 

 

500ダルトンルールがすべてではないでしょうけれども、重要な基本的ルールです。

■ このルールは、プロトピック外用薬の効果を説明するときにもよく使用されます。

■ 食物アレルゲンの分子量は数万というものが多く、従来は「皮膚からは吸収されない」と考えられてきましたが、ランゲルハンス細胞が触手を伸ばしてその情報を伝えていることが証明されてきて、経皮感作のルートが明らかになってきたという経緯もあります。

 

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今日のまとめ!

 ✅500ダルトンルールは、現在でも重要な法則である。

 

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