尿素含有外用剤は、濃度によって使い分けされるのか?

尿素含有の保湿剤をどのように使うか?

■ 私は、アトピ—性皮膚炎に対して尿素製剤を使うことは少ないです。尿素は角質溶解作用があるとされていたり、ステロイド外用薬と混合するのが推奨されないとされていたりするからです。

■ また、刺激感もあるのではないかというレビューもあります。

■ 尿素の濃度による使い分けに関して、あまり良く理解できていなかったのですが、最近、使い分けのレビューを見つけたので抄録を中心にご紹介します。

 

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Celleno L. Topical urea in skincare: A review. Dermatol Ther 2018; 31:e12690.

尿素製剤のレビュー。

■ バリア機能の改変は、乾癬、アトピー性皮膚炎、乾癬を含む多くの皮膚疾患と関連している。

■ 皮膚の天然保湿因子の成分である尿素は、皮膚の保湿と健全性の維持に重要な役割を果たしている。

■ いくつかの研究では、臨床のセッティングにおける尿素の影響を調査した。

■ ここでは、健康な肌の維持と皮膚疾患の管理における尿素の効果に関し、利用可能な臨床的エビデンスを要約した。

より低い濃度(尿素≦10%)では、尿素を含有した外用剤は皮膚の保湿剤として作用し、一方より高い濃度(尿素>10%)では、尿素を含有した製剤は角質溶解作用を発揮する

■ 尿素はまた、皮膚への浸透力促進剤としての活性を有するため、抗炎症薬や抗真菌薬との併用療法においても有用である。

 

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結局、何がわかった?

 ✅ 尿素含有の保湿剤に関し、尿素含有率 10%以下では保湿剤として作用し、より高い濃度(尿素>10%)では、角質溶解作用を発揮する。

 

尿素含有製剤の濃度による使い分けに関して。

■ 本文には詳しく書いてあったのですが、フリーで読めないので、ここでは割愛。

■ もし入手可能な環境にあれば、読んでみてください。使い分けのフローチャートはなかなか良い感じです。

 

 

今日のまとめ!

 ✅ 尿素含有製剤の濃度による使い分けのレビューだった。

 

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