以下、論文紹介と解説です。

Cooke A, et al. Skin care for healthy babies at term: A systematic review of the evidence. Midwifery 2018; 56:29-43.

生後6か月までの正期産児のスキンケアに関する、システマティックレビュー(26研究; RCT16件、非ランダム化実験的研究3件、複合的な方法を使用した研究1件、定性的研究6件)を実施した。

目的

■ 健康な正期産児(0~6か月)の乳児の皮膚を守るためにどのようなスキンケアが重要であるかを明らかにし、医療専門職や保護者に情報を提供するためのエビデンスに基づいた結論を出すこと。

 

試験デザイン

■ 2000年から2015年の間に発表された、生後6ヵ月までの健康な正期産児を対象とした、沐浴と洗浄、おむつケア、髪と頭皮のケア、乾燥肌の管理またはベビーマッサージに対するスキンケアを調査したすべての観察に基づく定量的・定性的研究に関し、11のデータベースを検索した。

■ 英語で掲載されていない論文は除外された。

■ 計3062報告が特定された。

■ 2人の査読者は、すべての引用と抽出データを独立して評価した。

■ 26研究が含まれた(RCT16件、非ランダム化実験的研究3件、複合的な方法を使用した研究1件、定性的研究6件)。

■ プライマリ・セカンダリアウトカムはメタアナリシスまたは記述統計を用いて分析した。

■ エビデンスの不一致のため、定性的データの統合はできなかった。

 

結果

■ 比較可能なデータを用いた少数の試験から、洗浄剤と水またはおしりふきと水に有意差は認められなかった。

全身の保湿剤治療を毎日使用すると、アトピー性皮膚炎における遺伝的素因のあるハイリスク乳児に対し、アトピー性皮膚炎のリスクを低下させるのに役立つことを示唆する若干のエビデンスがあった

■ ただし、乳児の乾燥性皮膚にオリーブオイルやヒマワリオイルを使用すると、皮膚のバリア機能に悪影響を及ぼす可能性が示唆された。

■ 毛髪/頭皮ケアもしくはベビーマッサージに関するエビデンスはなかった。

■ 定性的な研究によれば、親や医療専門職は水のみの洗浄が最良であると信じている。

 

主な結論

■ メタアナリシスは、研究結果に一貫性がないために制限された。

■ 入浴、洗浄、おむつケアについて、特定の製品の使用と水単独もしくは他の製品とを比較した少なからぬRCTのエビデンスがあるが、このエビデンスの力は、アウトカム、治療部位、評価時期に関するアウトカム評価の不一致のために低下する。

■ スキンケアを評価する研究のために、核となるアウトカム尺度の開発が提唱されている。

 

診療に対する意味

■ このレビューは、医療専門職が助言の根拠となる最良のエビデンスを提示する。

■ 結果が比較されたこれらの試験のうち、試験された特定の製品と水のみの洗浄に差がないことを示すエビデンスがあり、乳児のスキンケアの選択肢を提供する。

 

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乳児に対するスキンケアのエビデンスはまだ不足している。

■ ハイリスク児に対する乳児期のスキンケア、とくに保湿剤の定期塗布は必要だろうと私は考えていますが、もちろん『全員に必要かどうか』は、これからの検討を要します。

■ 少なくとも、一般新生児に対しては、アトピー性皮膚炎の予防効果はあきらかではないという報告も出始めています。

 

 

今日のまとめ!

 ✅ 新生児期~乳児期のスキンケアのシステマティックレビューをご紹介した。

 

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