アトピー性皮膚炎にアレルゲン免疫療法は有効か?:コクランシステマティックレビュー

免疫療法は、アレルギー疾患に有効という報告は多いですが…

■ アレルゲン免疫療法は、舌下、皮下などのルートを用いた、アレルゲンに対しての寛容を誘導するための治療です(がんに対する免疫療法とは別物です)。

■ アレルギー性鼻炎に対する有効性はあきらかでアレルギー性の気管支喘息にも有効性が示されていますが、アトピー性皮膚炎に対する有効性は限られています。

■ 最近の、コクランシステマティックレビューをご紹介します。

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

アレルゲンに感作された患者のアトピー性皮膚炎治療に関し、アレルゲン免疫療法の有効性を確認したランダム化比較試験12研究(733人)のシステマティックレビューを実施したところ、

 ✅ アトピー性皮膚炎の重症度の改善に関するRRは0.75(95% CI 0.45~1.26);、湿疹の症状のmean differenceは20点尺度において-0.74点(95% CI-1.98~0.5)だった(有意差なし)。

 ✅ 差が報告された2研究(85名)では、アトピー性皮膚炎の重症度におけるRRが2.85(95% CI 1.02~7.96)改善し、痒みのmean differenceは、10点尺度で平均-4.2点(95% CI-3.69~-4.71)改善した。

 

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