感染症(予後) 未就学児の風邪の頻度はどれくらいか? 小学校入学前、4~5歳時の風邪の回数はどれくらいあるか? ■ 小学校入学前くらいまでは、風邪や中耳炎などに頻回にかかるものです。 ■ 1歳までに急性中耳炎に半数は罹患するという出生コホート研究もあるくらいです。 ■ では、小学校入学直前、4~5歳時の状況はどうでしょうか? ■ アンケート調査による横断研究の結果ですので... 2020年9月30日 pedallergy2016
感染症(予後) インフルエンザA型とB型の、どちらの方が症状が強いのか? インフルエンザにおいて、A型の方が症状が強いと思われているが… ■ インフルエンザA型の方が重症度が高いと思われていることが多いのですが、実際のところは差はないという報告が多いです。 ■ B型の方が死亡率が高い、といった報告すらあります(Tran D, et al. Hospitalization for influe... 2020年9月29日 pedallergy2016
食物アレルギー(予防) 生後1ヶ月から普通粉ミルク10mL以上を摂取していると、乳アレルギーが予防できる(SPADE試験) いよいよ、乳の早期摂取開始による乳アレルギー予防介入研究であるSPADE試験が、日本から発表されました。 ■ 食物アレルギーは増えてきており、発症予防が求められています。 ■ 特に日本では、卵・乳・小麦で乳児の食物アレルギーの9割を占め、これらに関しては特に注目を集めています。 ■ そして考えられているのが『早期摂取開... 2020年9月26日 pedallergy2016
アレルギー性鼻炎(診断) 小児の鼻症状に関し、その経過や特徴からアレルギー性かどうかを鑑別できるか? 小児の鼻炎症状は多いものだが、その鑑別には苦慮する場合も多い。 ■ 小児のアレルギー性鼻炎は増加の一途です。 ■ 一方で、風邪に伴う鼻炎症状も少なからずあります。 ■ しかし、アレルギー性鼻炎には抗ヒスタミン薬やステロイド点鼻薬の有効性はあるものの、非アレルギー性鼻炎には有効性は証明されていません。 ■ ではどのような... 2020年9月21日 pedallergy2016
感染症(予防接種) 幼児に対するインフルエンザワクチン接種は1回か?2回か? 幼児に対するインフルエンザワクチンは、1回?2回? ■ 今シーズンのインフルエンザワクチンの確保量は約6300万人分だそうです。 参考 今冬のインフルワクチン 約6300万人分供給見通し(日本経済新聞) ■ しかし、小児に関しては13歳未満は2回が推奨されています。 生後6か月以上で12歳まで(13歳未満)では2回ずつ... 2020年9月20日 pedallergy2016
食物アレルギー(予後) FPIES(食物蛋白誘発胃腸炎)の原因としての乳やバナナは、体重増加不良の原因となるかもしれない 第69回日本アレルギー学会学術大会のFPIESのライブ講演でみかけた論文。 ■ 第69回日本アレルギー学会学術大会がweb開催中です。 参考 第69回日本アレルギー学会学術大会(JSA/WAO Joint congress) ■ その中でライブでのFPIESの講演があり、『FPIESで除去食を過剰にしすぎると体重増加不... 2020年9月19日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) 月経は、アトピー性皮膚炎の悪化に関連するか? 月経に関連してアトピー性皮膚炎が悪化するか?という質問を受けました。 ■ アトピー性皮膚炎が生理の周期に合わせ悪化することは多くの女性が感じておられるようです。 ■ 小児科では乳幼児期が全体の多くを占めるため、このケースは限られた患者さんにはなりますが、悪化するパターンもあることは感じます。 ■ ある医学サイトでアトピ... 2020年9月18日 pedallergy2016
感染症(治療) 鼻洗浄は、小児のかぜに有効か?メタアナリシス2020年版 『鼻洗浄が小児のかぜに有効かどうか』は、十分なメタアナリシスでの結論がまだ出しにくい。 ■ 小児のかぜに鼻洗浄(鼻洗い・鼻うがい)が有用かどうかのコクランシステマティックレビューは、最新版が2015年のものです(Cochrane Database Syst Rev. 2015;(4):CD006821. Publish... 2020年9月17日 pedallergy2016
感染症(予防接種) ワクチンの『皮内』接種は有効か? 一般的に、ワクチンは皮内・筋肉内注射で行われますが、『皮内』が投与ルートになるかもという報告があります。 ■ 以前、ワクチンの皮内接種の話題を聞いたことがあります。主に予防接種の量が不十分な途上国においての方法だったと記憶しています。 ■ とはいえ、あくまで緊急的な方法であって有効性は十分ではないのではないかと思ってい... 2020年9月15日 pedallergy2016
小児科(新生児) 新生児の臍肉芽腫に対する治療は、硝酸銀処置か?ステロイド塗布か? 臍肉芽腫に対する処置は、硝酸銀処置や消毒が選択されることが多い。 ■ 臍肉芽腫とは、新生児で観られるおへその病気で、おへそがじくじくしたり出血したりする疾患です。 参考 臍炎・臍肉芽腫(さいえん・さいにくげしゅ)(日本外科学会) (PDFです) ■ 個人的には、臍肉芽腫に対する対処は消毒や硝酸銀処置だと考えていましたが... 2020年9月13日 pedallergy2016
感染症(診断) 小児の発熱を伴う呼吸器症状に対し、肺炎を予測するツールはあるか? 小児の肺炎を、症状や経過から予測することができるか? ■ 肺炎の予測ツールは、成人ではいくつか存在します。 ■ たとえばCURB65やA-DROPなどは有名でしょう。 参考 肺炎重症度(Twitterでよく知られているEARL先生のサイト) ■ 小児でも同様の広く認められた基準があればいいのですが、そういった基準はない... 2020年9月12日 pedallergy2016
食物アレルギー(予防) 補完食(離乳食)の開始時期と種類は、アレルギー疾患の発症予防に影響するか? 補完食(離乳食)とアレルギー発症予防似関しての質問は多いもののシンプルに答えることは難しい。 ■ 補完食(ここではざっくりと離乳食と考えてよいです)の開始時期や、種類に関して尋ねられることが多いのですが、それぞれ相反する研究結果があったりして、なかなかシンプルにお答えすることは難しいものです。 ■ そこで、最近、かなり... 2020年9月11日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) 寝室の空気清浄機は、小児喘息に有用か? 『空気清浄機が小児喘息に有効か』は、よく尋ねられる質問だが、十分な研究結果に乏しかった。 ■ これまで、喘息への空気清浄機の効果に関しては、限定的な報告にとどまっていました。 ■ 『環境汚染度が高く』『喘息コンロールは不十分な』ケースに有効”かもしれない”程度だったといえましょう。 ■ 最近、JAMA Pediatri... 2020年9月10日 pedallergy2016
小児科(総合) 夜尿にビタミンDが有効? 夜尿に関する論文をしらべていて見つけたちょっと変わった研究。 ■ 夜尿に関しては、ガイドラインがしっかりしており、その内容にそって治療を行うのが標準治療で早道だと思っています(自分自身が専門とはいえませんし…)。 ■ しかし、夜尿に関する論文をしらべていると、ビタミンDが有効というランダム化比較試験をみつけました。 ■... 2020年9月9日 pedallergy2016
気管支喘息(治療) ビタミンD値が低い喘息のある子どもに、ビタミンDの内服は有効か? ビタミンDの内服は、喘息発作の再発を抑えるのに有効でしょうか? ■ これまでの研究では、ビタミンDを内服することで、気管支喘息の増悪が減る可能性が示唆されていました。 ■ しかし、メタアナリシスでも結果を出すにはまだ不十分で、『ビタミンDがもともと少ない人に対してビタミンDを内服すれば効果があるかも』という考えになって... 2020年9月6日 pedallergy2016
食物アレルギー(予後) 固形の食物に対する新生児-乳児消化管アレルギーの寛解は、乳のそれより長引くかもしれない 新生児・乳児消化管アレルギーに関し、乳以外の固形の食物に関しても、寛解はしやすいのか? ■ 新生児-乳児消化管アレルギーは、とくに乳で多い特殊な食物アレルギーです。 新生児・乳児食物蛋白誘発胃腸症 診療ガイドライン ■ 乳に多いとはいえ、他の固形の食物(卵・魚など)にも増えており、対応に苦慮することもあります。 ■ 乳... 2020年9月3日 pedallergy2016