小児の発熱を伴う呼吸器症状に対し、肺炎を予測するツールはあるか?

小児の肺炎を、症状や経過から予測することができるか?

■ 肺炎の予測ツールは、成人ではいくつか存在します。

■ たとえばCURB65やA-DROPなどは有名でしょう。

参考
肺炎重症度(Twitterでよく知られているEARL先生のサイト)

■ 小児でも同様の広く認められた基準があればいいのですが、そういった基準はないようです(後述しますが、あるにはあります)。

■ 胸部X線検査をする前に、できれば簡便な身体所見や病歴から肺炎を予測したいところです。

■ そこで、最近発表された『肺炎予測ルール』が使いやすく、普段の臨床に合致している印象でしたので共有します。

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

救急外来を受診した発熱を伴う呼吸器症状のある6歳未満の小児967人を、症状と臨床経過で肺炎を予測できるかの判定ツール(PAFRI Rule)を検証したところ、

 ✅ 5つの重み付き予測因子、①発熱期間<3日(0点)、3~4日(2点)、5~6日(4点)、7日以上(5点)、②悪寒(2点)、③鼻症状(-2点)、④胸部異常所見(3点)、⑤SpO2≦96%または頻呼吸(3点)で計測すると、肺炎を予測するROC局面下面積は0.733となり、スコアが0以上の場合、感度は91.7%、陰性適中率は97.7%となった。

 

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