保湿剤は、大きな容器の方が小さなチューブよりも多く塗るようになる

保湿剤のアドヒアランスは、課題のひとつといえます。

■ 劇場というセッティングで、ポップコーンの容器を大きいものと小さいものを提供すると、大きい容器の方が6割たくさん食べたという報告があるそうです(Wansink B, Park S. At the movies: how external cues and perceived taste impact consumption volume. Food Quality and Preference 2001; 12:69-74.)。

■ アトピー性皮膚炎に対する保湿剤は、たっぷり塗る必要性があるものの、思った以上に『塗られていない』という報告があります。

■ その視点から考えると、『大きい容器で軟膏を処方した方が、たくさん塗ってもらえるかも』という視点がでてきます。

 

■ そして、大きな容器と小さなチューブで、どれくらい保湿剤を塗る量がかわるかという、ユニークな視点でランダム化比較試験が行われました。

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

128人の参加者に対し、大きな容器(453g)のワセリンと小さなチューブ(34g)のワセリンを塗布してもらい、その塗布量を比較したところ、

 ✅ 大きな容器(453g)を使用すると、小さなチューブ(34g)を使用した場合と比較して、ワセリンを55%多く塗布した(それぞれ0.383g [16.0mg/cm2] vs 0.238g [9.9mg/cm2]; P<0.001)。

 

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