卵のアレルゲン性、特に耐熱性の蛋白であるオボムコイドは小麦と練り合わせて加熱をするとアレルゲン性が下がることが知られている。
■ 卵のアレルゲン性は、加熱により大きく下がることがよく知られていますが、オボムコイドという蛋白質は加熱のみでは十分アレルゲン性を下げにくいことがわかっています。
■ 多くのアレルギー専門医は、伊藤節子先生の著書から、その知識の得ていると思いますし、私もその一人です。
■ 以下のインスタの情報は伊藤先生の著書から多くを引用して解説していますし、圧倒的名著です。
■ その著作から、卵を小麦と練り合わせて加熱すると、オボムコイドのアレルゲン性がさがることも知られることになったのですが、実は、きちんとした論文は決して多くはありません。
■ そこで、そのうちの一つを共有します。
この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?
卵白と小麦粉の混合物を10分間捏ねた後、180℃で10分もしくは30分間加熱して焼成し、生卵白や小麦と混合せずに加熱した卵白とのアレルゲン性を比較したところ、
✅ 卵白と小麦粉を捏ねた混合物を30分焼成した場合の37-50 kDバンド(オボムコイドとオボアルブミンの重なったバンド)の輝度は、混合した10分焼成物、加熱した卵白、生卵白に比べて有意に低下した。
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