感染症(病因) 学校における子どもの集団生活は、新型コロナの感染拡大リスクにどれくらい関与しているか? 新型コロナの感染拡大に、小児はどれくらいの役割を果たしているのか? ■ 新型コロナが子どもたちの生活を脅かしており、集団生活に関してどのように考えていくかは、小児科医としての関心事のひとつです。 ■ もちろん、感染リスクがゼロとは思えませんし、実際に子どもから成人への感染を示した報告もあります(Clin Infect ... 2020年12月30日 pedallergy2016
感染症(治療) プソイドエフェドリンは、小児の鼻閉に短期的な効果があるかもしれない プソイドエフェドリンは、OTC(店頭で入手できる薬)に含まれることがある、鼻閉に対する成分。 ■ 『プソイドエフェドリン塩酸塩』は、OTCの風邪薬で広く使用されている鼻閉に対する成分です。 ■ FDAは、米国でOTC販売されている咳・風邪薬が12歳未満の小児を対象とした臨床試験を実施するよう勧告しているのだそうです。 ... 2020年12月29日 pedallergy2016
食物アレルギー(予防) 小麦を離乳食に早期に導入すると、セリアック病の発症が減るかもしれない 小麦の離乳食早期導入が小麦アレルギーを予防するかどうかのデータは十分でないものの、『セリアック病』の予防効果が示唆されてきている。 ■ 離乳食の早期導入による食物アレルギーの発症予防に関しては、さまざまな研究結果が蓄積されてきています。 ■ 現状では、小麦の早期導入に関しての研究結果は乏しく結果はでていません。 ■ 一... 2020年12月27日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) エアコンの冷気は、アトピー性皮膚炎児の皮膚に影響するか? 『冷気』が、アトピー性皮膚炎の子どもの皮膚にどのように影響するか? ■ 完全に季節外れですが、『冷気がアトピー性皮膚炎にいいかどうか』のテーマで論文を探していると、こんな文献をみつけました。 ■ エアコンの冷気が、アトピー性皮膚炎の児にどのように影響するか?という研究結果です。 この論文でわかったことを、ざっくりま... 2020年12月26日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 日本の年少児におけるアレルギー疾患の有症率はどれくらいか? 日本における、アレルギー疾患の有病率は? ■ 日本におけるアレルギー疾患の有病率は、ある地域で行われたものや横断研究が多く、より大規模でコホート試験などからの結果がもとめられていました。 ■ 最近になって、大規模出生コホート試験であるエコチル調査から、アレルギー疾患の有病率が報告されました。 この論文でわかったこと... 2020年12月22日 pedallergy2016
感染症(病因) 新型コロナ(SARS-CoV2)の家庭内における二次感染リスクはどれくらいか? 新型コロナにおける家庭内感染リスクは、大きなものと推定されています。 ■ 年末年始の帰省時期になろうとしています。実家の方々も、家族で出会う時期を楽しみにしている方もいらっしゃるでしょう。 ■ しかし、現在のような新型コロナの感染拡大フェーズでは、やはり感染リスクを考慮しなければなりません。 ■ 『発声しない』移動のリ... 2020年12月20日 pedallergy2016
感染症(治療) 新型コロナ(SARS-CoV2)は、インフルエンザよりも重症度が有意に高く、医療資源を多く消費する 新型コロナウイルス感染症は、季節性インフルエンザと比較して医療への負担が格段に大きい。 ■ 『なぜインフルエンザが流行しても医療は破綻しないのに、新型コロナだと破綻する話がでてくるのか?』という疑問をみかけることがあります。 ■ なぜかは明らかで、『医療に対する負担が格段に大きいから』です。 ■ 最近のBMJに、その違... 2020年12月19日 pedallergy2016
食物アレルギー(治療) ピーナッツに対する経口免疫療法が成功しても、少量の摂取継続では維持できないかもしれない(POISED試験) 経口免疫療法は、食べられるようになっても摂取を継続する必要があります。 ■ 経口免疫療法は、摂取できるようになってからも継続して摂取する必要があるという限界があります。 ■ ただ、食べられるようになっても継続して摂取するのは、けっして簡単ではなく、中断してしまう方が少なからずいらっしゃいます。 ■ では、少量で食べてい... 2020年12月18日 pedallergy2016
食物アレルギー(予防) 1歳までの離乳食の種類を増やすほど、喘息の発症リスクが低下するかもしれない 離乳食の多様性をはやめに増やすほど、アレルギー疾患の発症リスクが低くなるという報告があります。 ■ 離乳食に卵やピーナッツをはやめに導入すると、これらのアレルギーの発症リスクが低くなることが報告されています。 ■ ただし、その効果は、卵であれば卵アレルギーの発症予防、ピーナッツであればピーナッツアレルギーの発症予防にし... 2020年12月14日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) 子どものクルミアレルギーの鑑別に、『Jug r 1』が有用である クルミアレルギーの子どもが増えています。 ■ 『東京都3歳児調査』がおこなわれ、最近、クルミアレルギーが増加しているようだという記事がありました。 参考 クルミアレルギー発症急増 食品表示義務追加へ 消費者庁(毎日新聞) ■ クルミアレルギーの鑑別がさらに注目されてくるわけですが、その際に有用な『Jug r 1(ジャグ... 2020年12月12日 pedallergy2016
食物アレルギー(診断) カシューナッツに含まれる蛋白質『Ana o 3』に対するIgE抗体価は、カシューナッツアレルギーを予測する カシューナッツに含まれる『Ana o 3』という蛋白質は、カシューナッツアレルギーの場合にアレルギーとなりやすい蛋白質。 ■ 食物負荷試験はリスクがあるため、血液検査などで、より精度のたかい検査が求められています。 ■ そして、いわゆる『コンポーネント(部品)』ごとに検討する『Component-resolved di... 2020年12月9日 pedallergy2016
アトピー性皮膚炎(病因) アトピー性皮膚炎の皮膚に定着している黄色ブドウ球菌量は、その後の治療効果を予測する アトピー性皮膚炎に対する黄色ブドウ球菌の役割。 ■ アトピー性皮膚炎があると黄色ブドウ球菌が皮膚に高頻度で定着し、悪化に大きな影響を与えていることが報告されています。 ■ そして最近のAllergy誌に、皮膚の黄色ブドウ球菌が多いと保湿剤だけでは十分な改善が望みにくいことが報告され、黄色ブドウ球菌の役割の大きさを想像さ... 2020年12月8日 pedallergy2016
感染症(病因) 『GoToトラベル』キャンペーンへの参加は、新型コロナの感染リスクを上げるかもしれない 『GoToトラベル』キャンペーンは、新型コロナの感染拡大に影響するのか? ■ 『GoToトラベル』キャンペーンは、経済回復への一環として実施されています。 ■ 一方で、新型コロナウイルス感染症が拡大傾向にあり、このまま継続して続けていくべきかは懸念があるところです。 ■ そんな中、『査読前・プレプリント』ではありアンケ... 2020年12月7日 pedallergy2016
感染症(予防接種) 【全訳】新型コロナに対するmRNAワクチンは、2回の接種で少なくとも4ヶ月間の抗体高値を維持する 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン開発が期待されている。 ■ COVID-19に対する感染後、中和抗体が急速に低下する可能性が示唆されています。 参考 コロナ抗体、3カ月で急減 「集団免疫」困難か―英研究 ■ しかも、回復者血漿の有効性に対しては悲観的な研究結果もでてきており、ワクチンの有効性... 2020年12月5日 pedallergy2016
小児科(総合) 小児の脱水症を評価するには、どの身体所見が有用か? 小児の脱水を、身体所見や経過から見分ける知識は重要といえる。 ■ 胃腸炎の際の脱水は、小児にとってもっとも警戒すべき病態でしょう。 ■ しかし、血液検査を全員にする必要なんてもちろんありませんし、輸液に比較して経口補液は効果に劣らず安全という報告もあります。 ■ すなわち、症状や診察所見から、脱水(5%以上)を見分ける... 2020年12月3日 pedallergy2016