以下、論文紹介と解説です。
Szépfalusi Z, et al. Egg yolk alpha-livetin (chicken serum albumin) is a cross-reactive allergen in the bird-egg syndrome. J Allergy Clin Immunol 1994; 93:932-42.
卵アレルギー、鳥アレルギー、鳥/卵のアレルギーの病歴のある31人を対象に、鳥の羽と卵黄・卵白抽出物中のIgE結合成分を比較検討した。
方法
■ 卵アレルギー、鳥アレルギー、鳥/卵のアレルギーの病歴のある患者31人を対象に、イムノブロット法を用いて、鳥の羽と卵黄・卵白抽出物中のIgE結合成分を比較検討した。
論文から引用。多くは鳥の飼育歴あり。
結果
■ 患者は、病歴、皮膚プリックテスト、RASTにより3群に分類された。
■ I群の患者は鳥の羽と卵黄に感作され、II群の患者は卵白に感作され、III群の患者は鳥羽に感作されたが、卵には感作されていなかった。
■ bird-egg症候群の患者は主に成人女性であったが、卵白アレルギーは性別を特に問わず、主に小児に認められた。
■ bird-egg症候群の患者からのIgEは、卵黄中の70 kdのタンパク質(鶏肉血清アルブミン=α-リベチン)と鳥の羽毛エキス中の主要なアレルゲン(70、95、200 kd)を認識した。
■ bird-egg症候群の患者からの血清を、それぞれ、セキセイインコ抽出物もしくは鳥の羽の抽出物、卵黄抽出物でインキュベートすると、卵黄と鳥の羽の抽出物中のアレルゲンに対するIgEの結合が完全にブロックされることが判明した。
■ 一方、卵白アレルギー患者由来のIgEは、卵白アレルゲンに強くIgE結合するにもかかわらず、卵黄や鳥の羽の抽出物中のアレルゲンとは反応しなかった。
■ III群の患者は、鳥の羽や卵アレルゲンに反応性を示さなかった。
結論
■ この結果は、セキセイインコと鳥の羽と卵黄中のα-リベチンの共通エピトープがあることを示している。
■ したがって、α-リベチン(鶏肉血清アルブミン)が交差的に感作を引き起こし、結果的に "bird-egg症候群 "を引き起こすと仮定される。
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αリベチン(Gad d5)に関しては、特に成人に関しては留意する必要があるかもしれない。

■ αリベチンに関するbird-egg症候群に関し、小児では極めて稀な病態でしょうけれども、成人に関しては留意が必要かもしれません。
■ 最近、αリベチン(Alpha‐livetin ; Gal d 5)に関しては日本からの50歳女性の症例報告があります。
■ ペットのセキセイインコの世話により呼吸器を介してαリベチンに感作し、bird-egg症候群となったと考えられています。
■ その後、患者さんは生/不十分な加熱卵・鶏肉を避けており、そうするうちに卵黄と卵白・αリベチンの特異的IgE値は徐々に低下し、診断から7年後には負荷試験で陰性が確認できたそうです(Allergol Int 2019; 68:282-4.)。
■ ですので、鳥を飼うのを中止するなどの対策も考慮されるでしょう。
■ なお、αリベチンは、一般的に研究目的でしか検査は難しいです。
今日のまとめ!
✅ αリベチン(Gad d5)を共通抗原とする、『bird-egg症候群』に関しては、特に成人に関しては留意する必要があるかもしれない。















