PDE4阻害薬であるクリサボロール軟膏は、生後3ヶ月から24ヶ月にも安全で有効かもしれない

2歳以降のアトピー性皮膚炎に、新規にJAK阻害薬が使用できるようになりましたが、海外では生後3ヶ月からのPDE4阻害薬の適応の検討が進んでいます。

■ 日本では、2歳未満に使用できる抗炎症外用薬は、ステロイド外用薬しかない状況です。

■ それでも2歳からは、タクロリムス軟膏にくわえ、つい最近JAK阻害薬外用薬(コレクチム)が使用できるようになりました。

 

■ PDE4(ホスホジエステラーゼ4)阻害薬であるクリサボロール軟膏は、米国ではEucrisaとして2歳以降で承認されています。

米FDA アトピー性皮膚炎治療薬Eucrisaを承認

■ 日本では、PDE4阻害薬は別の製品の「ジファミラスト」の製造販売申請がされている状況です。

アトピー性皮膚炎に対する「ジファミラスト」の製造販売申請について

 

■ とはいえ、2歳未満に関してはまだ、手薄な状況であることはかわりありません。

■ 最近、生後3ヶ月からのクリサボロール軟膏のスタディが報告されています。

 

この論文でわかったことを、ざっくりまとめると?

乳児は計137人(平均年齢 13.6±6.42か月)に関し、PDE4阻害薬クリサボロール軟膏の安全性と有効性を検討したところ、

 ✅ 29日目にInvestigator's Static Global Assessment(ISGA)が2段階以上改善した例(軽快/ほぼ軽快)は30.2%だった。

 ✅ 治療上の有害事象(TEAE)は22人(16.1%)で起こり、最も多く報告されたのは塗布部位の疼痛(3.6%)、塗布部位の不快感(2.9%)、紅斑(2.9%)だった。

※クリサボロール軟膏は、現在日本では使用できる状況ではありませんし、小児でも同様です。

 

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