オマリズマブ(ゾレア)は抗ヒスタミン薬で改善しない慢性蕁麻疹に効果がある

2017年8月13日

Staubach P, et al. Effect of omalizumab on angioedema in H -antihistamine resistant chronic spontaneous urticaria patients: results from X-ACT, a randomised controlled trial. Allergy 2016 (in press). 

 

オマリズマブ(商品名;ゾレア)の臨床応用が広がってきています。

■ 昨日に引き続き、ゾレアの論文です。

 

P: 2013年1月から2014年5月 少なくとも6ヶ月間に4回以上の血管浮腫があり、高用量抗ヒスタミン薬(承認された量の2-4倍)を使用しても収まらなかった慢性蕁麻疹患者(18-75歳)
E: オマリズマブ(商品名;ゾレア) 300mg 24週まで4週間毎投与 44例
C: プラセボ 24週まで4週間毎投与 47例
O: 28週までの慢性蕁麻疹QOL質問紙スコア(Chronic Urticaria Quality of Life [CU-Q2oL] )

 

91人の慢性じんましん患者を、ゾレア投与群とプラセボ群にランダム化し28週間での治療効果を調査した。

■ 91例中68例が28週間の治療フェーズを完了した(オマリズマブ投与群 35例、プラセボ投与群 33例)。

■ オマリズマブ投与群は、28週におけるCU-Q2oLスコアがプラセボ投与群より優れていた(P < 0.001)

血管性浮腫の週あたりの出現日数が3倍改善した(オマリズマブ投与群 0.3日 vs プラセボ投与群 1.1日)

■ 血管性浮腫の最初の再発までの中央値は、オマリズマブ投与群 57-63日、プラセボ投与群 <5日だった。


 

オマリズマブ(ゾレア)は、特発性慢性じんましんに対する保険適応の認可がおりた。今後臨床応用が広がると思われるが、高価であることが問題である。

■ オマリズマブは現在のところとても高価な薬剤ではあり、本邦では重症気管支喘息に保険適応がある。

■ 一方で、昨日の論文のように食物アレルギーの治療などに応用されたり、今回のように慢性蕁麻疹に効果が見出されたりする。

■ 費用効果の問題は避けられないが、今後さらに応用が拡大されることが期待される。

 

* 2017/8/13追記

■ 最近、ゾレアは慢性じんましんに効能が追加されている。

ただし、日本皮膚科学会より適正治療の観点から以下のように注意喚起されている。

皮膚科専門医またはアレルギー専門医が、喘息およびアナフィラキシーに対応できる医療施設で使用すること

■ さらに最近、ゾレアはアトピー性皮膚炎にも一定の効果があるのではないかとされている(こちらは保険適応なし)。