慢性じんましんの中でも、寒冷じんましんは治療に難渋しやすいです。
■ 慢性じんましんは、決して少なくない疾患です。小児でもなかなか治療が難しいケースもあり、抗ヒスタミン薬増量で対応する場合もあります。
■ 特に物理性じんましんの一種である寒冷じんましんの治療は、難しくなる場合もあります。
■ 今回は、米国免疫アレルギー学会雑誌(JACI)に報告された、寒冷じんましんの治療に関しどのように治療するかを検討したシステマティックレビューをご紹介いたします。
この論文で、何がわかった?
寒冷じんましんに対する16研究(9研究でメタアナリシス)を検討したところ、
✅ 非鎮静性第二世代H1抗ヒスタミン薬(眠気の副作用が少ない)は寒冷じんましんの治療において有効であり、増量することで標準用量もしくはプラセボよりも有効である。
✅ オマリズマブ(商品名ゾレア)は、抗ヒスタミン薬が効果不十分な患者においても有効だった。
✅ 8研究における有害事象118件を検討したところ、標準用量の非鎮静性第二世代H1抗ヒスタミン薬・増量された非鎮静性第二世代H1抗ヒスタミン薬・オマリズマブは、第一世代抗ヒスタミン薬(眠気の副作用が多い)よりも有害事象が少なかった。
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