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Tauber M, et al. Staphylococcus aureus density on lesional and nonlesional skin is strongly associated with disease severity in atopic dermatitis. J Allergy Clin Immunol 2016; 137:1272-4.e3.

黄色ブドウ球菌とアトピー性皮膚炎。

■ Letter(短報)です。以前、黄色ブドウ球菌と食物アレルギーの関連に関しUPしましたが、今回も黄色ブドウ球菌関連です。

 

PECO
P: アトピー性皮膚炎患者 78例 年齢中央値30歳 (18-49歳)
E: アトピー性皮膚炎フェノタイプ・重症度、フィラグリン(FLG)ジェノタイプ、経皮的水分蒸散量(TEWL)、hydration index(HI)、皮膚pH、ピロリドン・カルボン酸(PCA)
C: 健常者 78例
O: (1) アトピー性皮膚炎の重症度の予測因子 (2)アトピー性皮膚炎の非病変部位と病変部位の異常

 

結果

■ 重篤なアトピー性皮膚炎は、SCORAD40以上と定義され、黄色ブドウ球菌の密度定量化はリアルタイムPCRによって行われた。

アトピー性皮膚炎患者11例(14.1%)は対照4例(5.1%)に比較し、有意に一つ以上のFLG遺伝子異常を示した( P =.017)

■ アトピー性皮膚炎患者のhydration index(注:しっとりしているかどうかの指標のようです)は健常者に比較し病変部位・非病変部位ともに低値であり、pHとTEWLは健常者や非病変部位より高かった。PCAは病変部位で低値だったが、非病変部位と対照皮膚では同程度だった。

黄色ブドウ球菌密度は、それぞれ、2.6、2.3log比であり、対照皮膚と比較しアトピー性皮膚炎患者の病変部位・非病変部位で有意に高く、非病変部位より病変部位でより高値だった。

■ 病変部位に関し、重症アトピー性皮膚炎(SCORAD>40)に関連した因子は、黄色ブドウ球菌密度(オッズ比[OR]5.4; 95%信頼区間 1.85-15.9)とTEWL(OR 3.4; 95%信頼区間 1.17-10)だった。

■ 非病変部位のみでは、黄色ブドウ球菌密度のみがが重篤なアトピー性皮膚炎と有意に関連した(OR 4.2; 95%信頼区間 1.6-11.3)。

■ 病変部位もしくは非病変部位のブドウ球菌性密度高値とアトピー性皮膚炎重症度は有意な関連があった(P = .007と.003)。

 

コメント

■ アトピー性皮膚炎の湿疹部位に黄色ブドウ球菌が定着しているのはよく知られた事項です。この報告は、他の因子と比較してもアトピー性皮膚炎の重症度に黄色ブドウ球菌の関与が大きいというものです。

■ アトピー性皮膚炎と黄色ブドウ球菌、どちらが卵でどちらがニワトリかはわかりませんが、アトピー性皮膚炎を改善すると皮膚培養からは黄色ブドウ球菌が検出されなくなってくることは臨床でもよく経験されることですので、しっかり治療することが重要かと思います。

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