Thorsteinsdottir S, et al. Domestic Dog Exposure at birth reduces the Incidence of Atopic Dermatitis. Allergy 2016.[Epub ahead of print]

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27385647

 


アトピー性皮膚炎は発症した後は、ペットが増悪因子となる場合が多いです。また、小児期にイヌやネコへ感作されている場合は、その時に発症していなくても将来イヌネコアレルギーの発症リスクになります。

小児期のネコやイヌの感作は、将来のネコやイヌの症状発症を予測する

一方で、発症する前からの飼育は必ずしもアトピー性皮膚炎の発症リスク因子とはならないという報告もあります。


 

P: COPSAC2000コホート研究(母が喘息)に参加した児411名とCOPSAC2010に参加した児700名

E: 家庭内でのイヌ曝露

C: -

O: アトピー性皮膚炎のリスク

 

結果

アトピー性皮膚炎の発症リスクは、家庭内イヌ曝露のある児は、COPSAC2000でaHR=0.46[0.25-0.87](p=0.02)、COPSAC2010でaHR=0.58[0.36-0.93](p=0.03)で有意に低かった。

また、より多くのイヌ飼育家庭により、COPSAC2010ではaHR =0.58[0.38-0.89]、p=0.01であり、用量依存的に減少した。

この保護作用は、COPSAC2010コホートでアトピー性疾患のある母から産まれた児に限定され(aHR =0.39[0.19-0.82]、p=0.01)、アトピー性疾患のない母から生まれた児には効果がなかった(aHR =0.92[0.49-1.73]、p=0.79)。

父のアトピー疾患は、児のアトピー性皮膚炎リスクに影響を及ぼさなかった。

 

コメント

ペット飼育が、むしろアトピー性皮膚炎発症に予防的に働くという報告は過去にもあります。

ただ一方で、その研究手法自体に限界があることも指摘されており(J Allergy Clin Immunol 2016; 137:1621-2.)
(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26971691、自分自身としては、予防効果を期待して飼育するのは決して推奨できないと考えています。なぜなら、発症した、もしくは感作された場合の予後は決して良いとは言えないからです。一方で、すでに飼育している家庭に関し、出生前からそのペットを手放すかどうかは議論の余地があるといえるでしょう。もちろんペットも家族の一員であり、簡単に手放すことができるわけではありません。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事