食物アレルギーによるアナフィラキシーの発生頻度: システマティックレビュー&メタアナリシス

2017年6月6日

Umasunthar T, et al. Incidence of food anaphylaxis in people with food allergy: a systematic review and meta-analysis. Clin Exp Allergy 2015; 45:1621-36.

食物アレルギー児におけるアレルギー反応の発生頻度は低くありません。

■ 食物アレルギー児におけるアレルギー反応の発生頻度が決して低くないことをUPしてきました。

■ そこで今回は、誤食(意図的な摂取の場合もありますが)による重篤なアレルギー反応であるアナフィラキシーはどれくらいの頻度で起こりうるのかを検討したシステマティックレビュー&メタアナリシスをご紹介いたします。

 

P: 1946年1月から2012年9月のMedline, Embase, PsychInfo, CINAHL, Web of Science, LILACS 、AMEDと、最近の会議録を検索し、条件を満たした34研究

E: –

C: –

O: 食物アレルギーによるアナフィラキシー発生率

 

結果

■ 研究集団、アナフィラキシーの定義、データ収集方法に高い不均一性があったが、出版バイアスの証拠はなかった。

食物アレルギー患者において、食物アナフィラキシーの発生率は、100人・年あたり0.14回(95%信頼区間[CI] 0.05-0.35;range 0.01-1.28)であり、別の感度分析では、100人年あたり、0.11-0.21回と推定された。

0-19歳の食物アレルギー患者におけるアナフィラキシー発生率は、0.20(95%CI 0.09-0.43;range 0.01-2.55;別の感度分析0.08-0.39)と推定された。

■ 一方、0-4歳の食物アレルギー患者では、100人年あたり最大7.00回のアナフィラキシー発生率と推定された。

■ 食物アレルギー患者における食物アナフィラキシーによる入院率は、研究集団全体では1000人年につき0.09回(95%CI 0.01-0.67;range 0.02-0.81)と推定された。

■ 0-4歳と0-19歳での入院率は、1000人年につき、それぞれ0.50回(0.26-0.93;range 0.08-2.82)、0.20回(95%CI 0.10-0.43;range 0.04-2.25)と推定された。

 

食物アレルギー患者におけるアナフィラキシーの発生率は比較的低いが、幼児では高く軽視できない。

食物アレルギー患者における食物アレルギーによるアナフィラキシーの発生率は低いが、相対的に幼児で高いとまとめられます。

■ 本邦でも、食物によるアナフィラキシーが原因で亡くなった方もおられ、決して軽視できません。また、アナフィラキシーが発生した場合の対処方法の情報提供や教育も重要です。

■ 一方で、リスクを過大評価することで、いたずらに不安を煽る可能性があります。

■ 明日は、アナフィラキシーの結果として致命的な結果になる頻度がどれくらいあるかというシステマティックレビュー&メタアナリシスの結果をUPいたします。