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 扁桃摘出は、咽頭炎を繰り返す児に対して効果があるかもしれないという報告を以前ご紹介いたしました。

アデノイド扁桃摘出術は、術後の咽頭炎を減らすのか?: システマティックレビュー

 さらに、扁桃摘出後に睡眠障害が改善することに関しても、ご紹介いたしました。

閉塞性呼吸障害のある児に対する扁桃摘出は、睡眠を改善させるか?: メタアナリシス

■ それでも、扁桃摘出後に睡眠障害は起こり得ます。

■ 今回ご紹介するのはプレリミナリ(予備的な)研究結果ですが、扁桃摘出and/orアデノイド摘出後にモンテルカスト(商品名; シングレア)が睡眠を改善させるかもしれないという報告です。

 

P:  扁桃摘出やアデノイド切除(tonsillectomy and/or adenoidectomy;T&A)後の持続的な閉塞性睡眠時無呼吸(obstructive sleep apnea;OSA)のある小児58人
E: モンテルカスト(6歳以上5mg、6歳未満4mg)内服12週間 29人 平均7.93±2.23歳
C: 無治療 29人 平均7.41±2.18歳
O:T&A後のOSAはモンテルカスト内服で改善するか

 

 結局、何を知りたい?

 ✅こどもの扁桃摘出やアデノイド摘出後の睡眠障害に、モンテルカスト(シングレア)が効果があるかどうかを知ろうとしている。

 

 

結果

 

 臨床情報(無呼吸低換気指数[AHI]や最低SpO2[nadir SpO2])が記録され、OSA症状は、validated Pediatric Sleep Questionnaire(PSQ)を使用して評価された。


 T&A手術後に、2群間にAHI、nadir SpO2、PSQスコアの差はなかった。

 12週間の介入後、モンテルカスト群のAHIは有意に改善された(総睡眠時間[total sleep time ;TST]2.20±0.93/h; P<.001))で有意に改善されたが、無治療群は変化しなかった(TST 3.09±1.30/h; P = .143)。

 nadir SpO2も同様に、モンテルカスト群で有意に改善し(89.41%±4.81%; P < .001)、無治療群では改善しなかった(85.52%±4.76%、P = .334)。

 PSQスコアも、モンテルカスト群は有意に改善した(0.27±0.10; P<.001)が、無治療群改善しなかった(0.38 ±0.11;P = .190)。

 結果として、モンテルカスト群は、12週間の治療後、AHI、nadir SpO2、PSQスコアが有意に改善した(P < .001)が、無治療群は試験期間中、変化しなかった(P > .05)

 

 結局、何がわかった?

 ✅モンテルカスト(シングレア)は扁桃摘出and/orアデノイド摘出術後の、総睡眠時間・最も低いSpO2(血液中の酸素濃度)・睡眠の質すべてを改善させた。

 

コメント

 

 補完的な治療法としてのモンテルカスト(シングレア)は、小児のT&A後のOSAにおける睡眠障害を改善する可能性があるとまとめられます。

 ただし、検体サイズが小さいプレリミナリな臨床試験であり、プラセボ群は設定されなかったことがLimitationとされていました。

 

 今日のまとめ!

 ✅扁桃摘出やアデノイド摘出後にシングレアを投与すると、こどもの睡眠を改善させるかもしれない。

 

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